
2013/7/17~7/23の注目2作品をレビュー!!
今週もたくさんの新譜が入荷しました! 全部は聴いていられない! そんなあなたのために、このコーナーでは、OTOTOY編集部がオススメする今週の推薦盤を2~3枚ピックアップし、ライターによるレビューとともにご紹介いたします。 音源を試聴しながらレビューを読んで、ゆったりとした時間をおたのしみください。あなたとすてきな音楽の出会いがありますよう。
nothingman『小さなライブハウスのステージの上から』
nothingman / 小さなライブハウスのステージの上から
【配信形式】
WAV、mp3
【価格】
WAV 単曲 200円 / まとめ購入 1,000円
mp3 単曲 150円 / まとめ購入 1,000円
nothingmanがおよそ1年半ぶりに4thミニ・アルバム『小さなライブハウスのステージの上から』をリリースする。
爽快感のあるストレートなギター・ロックが詰め込まれたアルバムだ。序盤はテンポが良く、疾走感にあふれている。どの曲もおおよそ4分の曲で構成されたアルバムの中、もっとも耳を奪われるのが3曲目の「fanfare」である。30秒ちょっとの曲で、ドラム・ソロで入り、ギターとコーラスの華やかなハーモニーが続く。盛り上がりもそのままに、「beautiful world」のイントロにつながる流れは、とても気持ちがいい。
アルバムの後半では、テンポや曲調ともに落ち着いた雰囲気がある。シンプルなサウンドがより一層、歌詞の持つ強さを引き立てている。最後の「sands of time」では、再びポップなサウンドで爽やかさを持ち込んでくるが、どこか感傷的な歌詞との組み合わせで、アルバムを締めくくるにふさわしい余韻を残す。
ごまかしのないシンプルなサウンド構成とヴォーカル / ギター宮下浩が持つパワーのある声、そして爽やかな雰囲気のあるこのアルバムは、今この季節にふさわしい1枚だと自信を持って薦めたい。(text by 関口香菜)
相島一之 & THE BLUES JUMPERS『My Stories』
相島一之 & THE BLUES JUMPERS / My Stories
【配信形式】
WAV
【価格】
WAV 単曲 200円 / まとめ購入 1,200円
三谷幸喜作品をはじめ、数々のドラマ、舞台に出演する俳優、相島一之。そして赤坂BLITZ、渋谷公会堂のワンマン・ライヴを、ストリートでの手売りだけで行った伝説ヴォーカリスト、YASS。かれらふたりがタッグを組んで2010年に始動したブルース・バンド、相島一之 & THE BLUES JUMPERS。本作は、2011年リリースの1stアルバム『ポケットいっぱいのブルース』から2年ぶりのミニ・アルバムとなる。これは、経験豊かな2人を含む4人だからこそ奏でられるブルース作品だ。「ブルースは哀しい音楽ではありません。明日のための音楽です。明日のために今日を嘆いて、笑って、ボヤいているんです」と相島がコメントを寄せている通り、気持ちがあがるキャッチーでアッパーな楽曲から、コメディタッチでどこか滑稽な様子もみうけられる楽曲まで、日常を彩る様々な色で満ちている。これぞ、日本に生きる人たちに向けられたブルース。正面切って明日に気持ちを向けられないという方にこそ聴いていただきたい作品。(text by 西澤裕郎)
Franz Ferdinand『Right Action』
Franz Ferdinand / Right Action
【配信形式】
WAV、mp3
【価格】
WAV 単曲 250円
mp3 単曲250円
フランツ・フェルディナンドの約4年ぶりとなる待望のニュー・アルバム『ライト・ソーツ、ライト・ワーズ、ライト・アクション』からの先行シングル「ライト・アクション」を配信する。 わたくしごとだが、洋楽をあまり聴かないのでフランツを今作ではじめて知った。また、“女の子が踊れるような音楽を作る”という理想をもとにバンドを結成したというが、聴くまでどんな音楽かまったく想像できずにもいた。いざ聴いてみると、口ずさみたくなるキャッチーなメロディーは陽気で楽しく、軽快なギター・カッティングのペースにどんどん飲み込まれ、自然に体が動いてしまう。“踊れる音楽”と聞くと、雰囲気に流されて無理にでも踊らなくてはいけないのかとなんとなく身構えてしまいがちだったが、フランツの音楽はおしつけがましいところがなく、肩の力を抜いて気楽に聴ける新しい体験だった。また、ダンサブルでありながらも、親しみやすいロックンロールな一面とシンセサイザーのサウンドによって、新しくもありながらレトロな印象がおもしろい。 8月のアルバム発売や11月に行われるジャパンツアーなどで完全復活を果たすフランツ・フェルディナンド。フランツのファンも、わたしのように洋楽を聴かず嫌いだったあなたもその復活を見届ける一歩目として、まずこの曲を聴いてみてはいかがだろうか。(text by 山本夏美)