【連載】Episode49 MiDORiKO EMPiRE「目の前のことを一生懸命楽しみたい」

WACKとavexの共同プロジェクト、EMPiRE。2020年10月には約9ヶ月ぶりとなる単独有観客ツアー〈ERROR ERROR ERROR TOUR -EPiSODE 4-〉を愛知、大阪で、11月1日(日)には札幌hitaruにて〈ERROR ERROR ERROR TOUR -EPiSODE 5-〉を開催。11月23日(月祝)には福岡サンパレス、12月5日(土)には仙台サンプラザ、そして2021年1月4日には〈EMPiRE BREAKS THROUGH the LiMiT LiVE〉を東京国際フォーラムホールAで開催することを発表した。コロナ禍でも前進し続けるEMPiREに、2020年3回目の個別インタヴューを敢行。第3回はMiDORiKO EMPiREの声をお届けする。
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INTERVIEW : MiDORiKO EMPiRE

2020年のWACK合宿オーディションに参加し、独自のセンスとアイデアを見せた、MiDORiKO EMPiRE。現在では自分で動画編集を勉強し制作するなど創作への興味も尽きない彼女に、約9ヶ月ぶりの単独有観客ライヴがスタートした現在の心境や想いを訊いた。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 外林健太
自分でロケハンなどに行って改めてありがたみを感じました
──今年3月に行われたWACK合宿オーディションのドキュメンタリー映画『らいか ろりん すとん -IDOL AUDiTiON-』が来年1月に公開されることが発表されました。MiDORiKOさんも合宿に参加していましたけど、だいぶ昔のことのように感じますよね。
MiDORiKO : そうですね。私もすごい昔のような感じがします。たぶん今観たら恥ずかしくなっちゃうかもしれない。
──恥ずかしい?
MiDORiKO : 基本的に過去の自分を見ると恥ずかしいんですよね。
──あまり自分の過去の動画を見返したりはしない?
MiDORiKO : MVとかは見るんですけど、ライヴの映像とかは自分の気持ちを固めてからじゃないとなかなか見れないです。動画を観て、あの時恥ずかしかったなとか思い出しちゃうと、自分で「かわいいかわいい」とか言うんです(笑)。「あーかわいいかわいい」とか言って恥ずかしさを誤魔化すというか。
──おまじないみたいな感じ(笑)?
MiDORiKO : そうです、おまじないみたいな感じで思い出しかわいいがある(笑)。別にかわいいと思っているわけじゃなくて、なぜか「かわいい」っていうワードだっただけなんですけど。

──前回のインタビューでは動画編集を勉強していろいろ制作しているっていっていましたけど、その後いかがですか?
MiDORiKO : 今も進めています。企画書を自分で作って、ロケハンもして、どんな内容にするかから練っていて。EMPiREのMVの制作チームの人達からもアドバイスをいただいたりしていて。自分が監督してディレクションして、1からやっています。
──映像の第一線で活躍しているチームから学べるのはすごく大きいですね。だんだん編集テクニックとかも上達してきている実感はありますか?
MiDORiKO : いやー、まだまだ勉強しないといけないことばかりです。ただ、自分以外の人と一緒にどうやってやるか知れるのですごく嬉しいです。MV撮影のとき、毎回スタッフさんがいろいろ準備をしてくれていることは知ってはいたけど、実際に自分でロケハンとか行ってみて改めてありがたみを感じました。

──映像で尊敬する人とか影響を受けている人はいますか?
MiDORiKO : トミー・キャッシュさんのミュージック・ビデオがすごく好きです。バレリーナの顔が全部トミー・キャッシュの顔になっていたり、股間の部分がトミー・キャッシュの顔になっていたり。奇天烈というか、ぶっ飛んでいるムービーが多いですね。もともと知っていたわけではなかったんですけど、自然と影響を受けている部分もあるなって思います。
──映像で表現するのと、音楽で表現するので共通する部分は大きいですか?
MiDORiKO : 今のところは違いますね。私が作ろうとしてる動画は特に意味を込めて作っているものじゃないから。ライヴ中のVJとかは音楽と一緒にやって意味が出てくると思うんですけど、いまのところ自分の映像は自分で完結しているものがほとんどだと思います。
エージェントたちの顔を見て安心しました

──10月17日に約9ヶ月ぶりとなる単独有観客ツアー〈ERROR ERROR ERROR TOUR -EPiSODE 4-〉初日公演を愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホールで開催しました。久しぶりにお客さんの前に立って、どんな気持ちでしたか。
MiDORiKO : 今までで1番楽しいという気持ちを、噛み締めながらやれました。嬉しいという気持ちと、エージェントがいるライヴがすごく好きだなって。みんなの顔を見て安心しました。
──久しぶりの有観客という面で、ちょっと不安とか緊張はなかった?
MiDORiKO : 当日は、いつもより緊張しなかったです。でも、制約がいろいろある中での初めての有観客だったので、当日を迎えるまでは不安はありました。お客さんが声を出せない中でどうやって一緒にライヴを作っていけばいいんだろうと思ったんですけど、声に出せなくても想いみたいなのを感じたり、工夫してボードを作ってきてくれたり、手拍子をしてくれたり、みんな踊ってくれていたり。あと、客席の間隔が1個ずつ空いていたので、お客さんの顔がすごい見えやすくて。なので、良い事も沢山あるなって思いました。
──お客さんの顔ってステージからそんなに見えるんですね。
MiDORiKO : すごくよく見えます。顔が見えるっていいなと思いました。MCの時とかにフロアを見ると、1人1人の顔がはっきり見えて。
──MiDORiKOさんから観たお客さんたちは、どんな顔をしていましたか?
MiDORiKO : たぶん、マスクの下で口角が上がっているだろうなって(笑)。やさしい顔をしているだろうなと感じました。私たちが有観客ライヴを待ち望んでいたのと一緒もしくはそれ以上かもしれないので、その気持ちを共有しようって。

──前回のインタビューで、エージェントと一緒にEMPiREを作っていきたいということを話してくれました。コロナ明けの有観客ライヴで、エージェントと一緒に作り上げた感覚もあるんじゃないですか。
MiDORiKO : お客さんが出せる音は手拍子の音とかだけかもしれないけど、人と人の温かい気持ちの交換があるだけで全然違うなと思って。人がいるからこそ出る気持ちがあるんだなって感じました。シンプルにエージェントのことを愛おしいなと感じて。そういう温かい気持ちは、人がいなきゃ出ない感情なので、有観客はいいなとか好きだなと改めて思いました。
──歌とダンスのパフォーマンスは振り返ってみていかがでしたか。
MiDORiKO : いつも私は不安になりがちで、本番前もステージに上がっても、次の自分の歌割りとか余計なことばかり考えてしまっていたんです。でも今回はそういうのがあまりなくて。完全にないっていうわけではないんですけど、純粋に楽しみながらパフォーマンスができたんです。それは気持ちの面でもそうだし、動画とかで振り返って見ても、今までよりいいのかなって思えて。
──なにがそこまでライヴを良くしたんだと思いますか?
MiDORiKO : 純粋に楽しめるようになったのはすごく大きいなと思います。楽しいって気持ちが大きくて、それ以外の余計なことが入る隙がなくなったというか。他のメンバーも、純粋に楽しむぞとか、楽しいなって気持ちを、あらためて感じていると言っていました。

──今日のインタビュー時点で、名古屋、大阪、札幌の3公演を行っていますが、すべて違うセットリストで臨んでいるそうですね。
MiDORiKO : 配信もやっているので、配信で観ている人にも毎回違うセットリストでライヴを見せられてるのも嬉しいなと思っていて。セットリストが違うからこそ、お客さんは毎回わくわくした気持ちになってくれるだろうし、純粋に楽しんでもらえるかなって、すごく思います。
──名古屋公演の1曲目「MAD LOVE」だったことに、「またここから始めていくんだ」って意味を感じたとMAHOさんがインタビューで話してくれました。
MiDORiKO : もともと多幸感のある曲なんですけど、信じられないぐらい幸せでした。「MAD LOVE」を初めてもらった時は、こんな曲になると思っていなかったくらい、エージェントと一緒に作り上げていったというか成長していった曲だと思います。なので、そういう曲を1曲目にできて、すごく嬉しかったです。
第一に楽しい、楽しむ気持ちを持ってやること
──2021年1月4日に、東京でのワンマン公演〈EMPiRE BREAKS THROUGH the LiMiT LiVE〉を東京国際フォーラムホールAで開催することを発表しました。国際フォーラムをやることを聞いた時、どんなことを思いましたか?
MiDORiKO : でかー! と思いました。あと、1月4日で新年1発目のライヴになると思うんですけど、そのライヴでその年が決まる感じがするので、しっかり決めたライヴにしたいなって思います。
──2020年はZepp DiverCityでのリベンジライヴから始まりましたもんね。6人で堂々とした素晴らしいライヴでした。
MiDORiKO : 2019年の年末にやったツアーファイナルがMAYUちゃん不在でのライヴだったので、あらためてEMPiRE6人でやってくぞって気持ちで挑みました。

──今回のツアーも残すところ、福岡、仙台となりましたが、どんなツアーにしていきたいと思っていますか?
MiDORiKO : 3公演やって、改めてお客さんと作るライヴの楽しさだったり喜びだったりを感じられていて。まだこの先、世の中がどうなるか分からないので、1つ1つの公演を噛み締めてやっていきたいです。
──MiDORiKOさんは、どんな時にいいライヴだったなと思えますか?
MiDORiKO : ライヴが終わって楽屋に帰った瞬間、「楽しかったー!」とか、バッて口から出るんですよね。自分はあまり難しいことを考えてもできないタイプだと今更気づいたんです。余計なことを考えてない時、純粋に楽しめている。このツアーはそれが本当に多いです。
──グループとしての目標はどんなものでしょう?
MiDORiKO :みんなが難しいことを考えてやっている時より、楽しもうって気持ちで向かった時の方が、練習も本番もいいものができている気がするってことを、グループとしても話していて。第一に楽しい、楽しむ気持ちを持ってやること。あと、魅せるグループになりたいという目標もずっとあります。今回のツアーでは山田健人さんが映像演出で入ってくれて、スクリーンに映像を映し出してやるとか、演出込みとかのライヴもすごくいいなと思っているので、EMPiREとして総合的に魅せられるような部分をもっと強化していきたいです。
──MiDORiKOさん個人としての目標はありますか。
MiDORiKO : 私は不安になってどんどんダメになりやすいので、余計なことを考えずに目の前のことを一生懸命楽しみたいです。結局、自分が楽しめていないと、エージェントも楽しめないと思うので。本当に全力で楽しんでいきたいと思います。
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