INTERVIEW : BAN-BAN(PIGGS)
頭はとてもいいけれど、めちゃくちゃ不器用。感受性もとても豊かだから、すぐ泣いてしまう。努力家で目標値も高いので、なかなか到達できずに心が折れそうになってる。そんな部分を全てひっくるめて、BAN-BANはとても魅力的だと思う。SUPER BEAVERのエピソード、最高です!!! いろんな感情を全部野音に連れてってぶちかませ!
インタビュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
撮影: 大橋祐希
SNSは苦手なことが魅力になるから
──11月6日に京都で開催されたフェス〈ボロフェスタ〉に出演しましたね。声出しOKでのライヴでしたが、実際やってみてどうでしたか?
BAN-BAN : みんな楽しそうで嬉しそうでよかったです。お客さんからの「うおー!」という熱量を感じたから、こっちも「うおー!」って応えようと頑張りました。自分達の気持ちも上がっていったし、来てくれたぶーちゃんズや後ろのほうにいたPIGGSを全然知らない人にまで届けーっていう気持ちでライヴをしていました。
──先日まで、TikTokでメンバーそれぞれのアカウントで動画を投稿しその再生回数を競う『#まじ無理ゲーチャレンジ』に挑戦していました。前回のインタヴューの際、BAN-BANさんはどうすればいいか悩んでいましたが、最終的にはどうでしたか?
BAN-BAN : はじめた頃は、自分が見せたいものを見せられてないし、どうしたらいいかわからなくてモヤモヤしていたんです。でも最終的には、私がメンバーでいちばん再生回数が多くなることができました。
──おお! 頑張りましたね。
BAN-BAN : いちばん再生数が多かったのはローソンの店員さんに話しかけたけど無視されるという動画です。TikTokが上手くいかなくて悩んでいたとき、プーちゃんが「東大で友だちを作ってみたらいいんじゃない?」って言ってくれたんです。それで、学校で3時間ぐらいカメラを構えてウロウロしながら友だちを作ろうとしたんですけど、失敗してしまったからその動画はボツにしたんです。それからしばらくは「東大あるある」とかそういう動画を出してたんですけど、全然伸びなくて…。ある日、いつも髪を切ってくれている美容師さんに「いま、TikTokで悩んでるんですけど」って相談したら、「失敗した動画もアップしてみたらいいんじゃない?」って言ってもらったんです。「SNSは苦手なことが魅力になるから、その失敗した動画を上げたらBAN-BANらしさが伝わると思うよ」みたいなアドバイスをくれて、それで失敗したものもあげてたら、どんどん再生回数が伸びてフォロワーも増えていきました。
──なるほど。そんないきさつが。前回のインタヴューで言っていた、SUPER BEAVERのライヴに行ってヴォーカルの渋谷さんに「横浜アリーナに立ちます」と約束した話がすごく印象に残っているんです。あれは本気なんですよね?
BAN-BAN : 本気ですよ! 実際に渋谷さんに会ったことはないんですけど、心に語りかけてくれたはずです。いまでも「絶対横浜アリーナに立つぞ」って思っています。
──SUPER BEAVERはもともと好きだったんですか?
BAN-BAN : PIGGSに入っていろいろ音楽について勉強しようと思って、いろんなバンドさんを見ていくうちに好きになったんです。ライヴには横アリのタイミングではじめて行きました。
──SUPER BEAVERとの約束を果たすために、BAN-BANさんはなにを頑張ろうと思っていますか?
BAN-BAN : まず目の前のことですね。いま回っているツアーを頑張り、とにかく毎回良いライヴをしていきたいです。でも毎日頑張りながらも、早く力をつけなければという焦りがあるんです。
──BAN-BANさんが目標に向かって努力していることはありますか?
BAN-BAN : 私は体力がないから、このツアー中は毎日走ると決めているんです。朝と夜に30分ぐらい走っていて、雨の日はジムにも行っています。ほかにも、私はライヴ中のあおりを頑張ろうと思ったから、いろんなアーティストの映像を見たりして、あおりの勉強をしています。