2022/06/28 17:00

I Mean Us 『OST』

来日公演も素晴らしかった台湾のインディ・シーンを代表するシューゲイズ/ドリーム・ポップ・バンドの1stアルバム。雲の立ち込める夏空のような広がりと奥行きのあるサウンドスケープ、大波のごとくうねるクレッシェンド、ダンサブルなシンセ・サウンド、愛らしいギター・ポップ……と曲ごとにさまざまな表情を見せ、タイトル通り映画のサウンドトラックさながらのドラマチックさと感傷をじっくりと展開していきます。その音楽が内包する映像美をものの見事に体現したMVの数々も必見です。

Jo’s Moving Day 『Itinerary』

中国・広州のシューゲイズ・バンド。2020年結成と歴史が浅いもののメンバーたちは過去にほかのバンドに在籍して広州のインディ・シーンで活躍しており、なかにはPocari Sweet(こちらも素晴らしいシューゲイズ・バンド)のメンバーもいるとか。昨今のUSヘヴィ・シューゲイズ勢とも共鳴するようなスロウで重厚な轟音サウンドの楽曲が続くなか、男女ボーカルのかけ合いが初期スーパーカーを思わせるアップテンポなノイズ・ポップ・チューン「Summer Storm」がいいアクセントになっています。知名度が上がったら日本でも人気が出そうな予感のするバンドです。

Lucid Express 『Lucid Express』

かつてThud名義で活動し2度の来日も果たしている香港のバンド、Lucid Express。改名後初の作品にして初のフル・アルバムでもある本作では、マイ・ブラッディ・バレンタイン直系のグライド・ギター、チルウェイヴのゆるいビート感、伸びやかなハイトーンのボーカル、きらめくアナログ・シンセサイザーが入り混じる独特の陶酔的な音世界が展開されています。確かな演奏力とサウンドメイクに裏打ちされたタイトでクールなライヴ・パフォーマンスも強烈に印象に残っており、絶対にまた生で観たいバンドです。

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