ClariSが贈る、踏み出すきっかけをくれる応援歌──『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』EDテーマ「アンダンテ」
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クララとカレンの2人から成るユニット・ClariSが、最新シングル「アンダンテ」をリリースした。表題曲は、TVアニメ『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』のEDテーマということもあり、ふたりと旅をしているような楽曲に仕上がっている。OTOTOYでは、さまざまな人にそっと寄り添うような仕上がりになった最新シングルの聴きどころやMVの注目ポイントだけでなく、5月25日に始まる〈ClariS SPRING TOUR 2024 ~Tinctura~〉の話や、出演が決定しているインドネシア、ドイツのフェスへの意気込みについても語ってもらいました。
『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』EDテーマ
ClariS、待望の7thアルバム
『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』
『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』ストーリー
若き行商人クラフト・ロレンスは、荷馬車を引く一頭の馬を相棒に、街から街へと商品を売り歩く日々を送っていた。
ある日、黄金色の麦畑が広がる小さな村を訪れた彼は、耳と尻尾を有する美しい少女と出会う。
「わっちの名前はホロ」
自身を“賢狼”と呼ぶホロは、豊穣を司る狼の化身だった――。
彼女の「遠く北にあるはずの故郷・ヨイツの森へ帰りたい」という望みを聞き、ロレンスとホロは北を目指す商売の旅の道連れとなる。
だが行商人の旅には思いがけない波乱がつきもので……。
孤独だった行商人と、孤独だった狼の化身を乗せた馬車が、今、騒がしく走り始める。
INTERVIEW : ClariS
ClariSの最新シングル「アンダンテ」は、ふたりの持ち味である透明感とハートフルなメッセージが込められた作品だ。TVアニメ『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』のEDとしてリリースされた今作。クララ曰く、『狼と香辛料』の主人公のロレンスとホロの関係はClariSのふたりに似ている部分もあるという。今年は、ツアーや海外公演も控えているClariS。彼女たちの旅はまだまだ続く。
インタヴュー・文 : 西田健
それぞれのペースや気持ちを尊重してくれるような歌詞
——5月8日に28枚目のシングル「アンダンテ」がリリースされます。今作は、TV アニメ『狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』のエンディングテーマとなっています。タイアップの話をもらったときはどう思いましたか?
クララ:どんな楽曲になるんだろうというワクワク感がありました。ClariSと調和したときに、どんなものが生まれるんだろうという楽しみがすごくありました。
カレン:アニメ自体も、「ホロとロレンスのふたりの旅」という温かみのあるテーマなんです。賢狼ホロも最初は忘れられた神様としてすごく悲しい思いをしていたし。ロレンスも商人として人との駆け引きをしています。そういう風に簡単に人を信じられないふたりが一緒に旅をしているんです。でもその中でお互いの信頼関係を築いていくんですよ。エンディングを歌わせていただくと聞いてすごく嬉しかったですし、楽曲をいただいたときも新鮮でしたね。
——ClariSのおふたりからみて、このアニメの見どころポイントは?
カレン:イラストが可愛いんですよ。観ているだけで癒されました。内容も続きが気になりますね。私たちも旅をしている気持ちになります。
クララ:ファンタジーな要素もありながら、現実世界での取引も学べたりするんです。本当に一緒に旅をしているような気分になれるアニメです。ほっこりする場面もあり、ハラハラする場面もあり、引き込まれていきます。
カレン:ホロは長く生きてきた分、威厳もあるし賢いけど、ロレンスの前では無邪気な一面を見せたり、自由奔放だったりして微笑ましいなと思います。ロレンスもロレンスで、ホロに振り回されているけど充実しているんだろうなと感じ取れて、すごくいいコンビだなと。1週間が待てないです(笑)。
——ストーリーが進行するにつれて、ホロとロレンスの関係性が変化していきそうですね。
クララ:そうなんです。他人の状態から2人で旅をしていく中でお互いの気持ちを共有していて、もどかしいときもあるけど、ホッとします。2人の関係性を見ていて、私たちらしさというか、ClariSの関係性とも共通する部分があるなと思っていて。ホロの自由奔放さはカレンぽいですし、私は慎重派なのでロレンスっぽいのかなと。私はロレンスみたいに賢くはないんですけど(笑)。
カレン:賢いよ(笑)。
——フォローが入りましたね(笑)。
クララ:(笑)。ホロは鋭い洞察力で答えを出して前に進めてくれる力があると思うんですけど、私が踏み出せないときとか、カレンがその力を発揮してくれていて。2人の関係性とも繋がる部分があるので、そこも楽しみですね。
——なるほど。カレンさんはホロっぽいと言われていますがどうですか?
カレン:根拠はないですけど、直感が当たることはあって。そういう意味ではホロの洞察力とも繋がるのかもしれないですね。
![](https://imgs.ototoy.jp/feature/image.php/2024050801/Andante_jk_kikan.jpg?width=2100)
——2人で活動しているからこそ、アニメともリンクする部分がありそうですね。「アンダンテ」という楽曲自体にはどんな印象を抱きましたが?
クララ:この楽曲はClariSらしさがありつつも、民族音楽の要素も入っているので、ClariSとしても新しいのかなと思います。すっと耳に馴染んで、つい口ずさみたくなりますね。「アンダンテ」は音楽用語で「歩くくらいの速さで」という意味なんですけど、旅がゆっくりと進んでいくような楽曲に仕上がりました。
カレン:Aメロ、Bメロ、サビで曲調が変わるのも旅の道中を表しているみたいで、ピッタリだと思います。どこか懐かしさを感じさせる雰囲気があるので、心温まる楽曲だなと思いました。
——「スタッカート」や「クレッシェンド」など、まさに音楽用語が入っている歌詞ですが、歌詞についてはどう思いますか?
クララ:感情の起伏をそういった音楽用語で表現しているのがいいなと思いますし、ホロの気持ちや無邪気な様子が歌詞にも反映されているんです。ClariSとしては、前に踏み出すきっかけをくれるような応援歌だと思っていて。今までも「CheerS」や「Fight!!」という応援歌を歌ってきたんですけど、相手の気持ちに寄り添えるような1曲をまた新しく歌えるんじゃないかなと思いますね。
——「歩いてゆこうよ心のままに/一緒に刻もう」という歌い出しから、一緒に進んでいく情景が浮かびます。
クララ:「違う歩幅でもいいの」という歌詞は、それぞれのペースや気持ちを尊重してくれるような歌詞だと思っています。
カレン:歌詞は難しい言葉で書かれていないからこそ、ストレートに入ってくるなという印象があって。「そっとくすぐるメロディ/いつだって聞きたいでしょう?」とか、まるでホロがロレンスに言っているかのような様子が浮かんできたりしつつ。ロレンスがこういうホロを作ったんだろうなとかも思いながら歌っています。こういったハートフルな楽曲は、自分も勇気づけられるし、歌を届けるときにもすごく心を込めて歌うことができるので、多くの人の心の拠り所になってほしいですね。