OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.227
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
地上で唯一出会える神様
あと1週間とちょっと先の7月11日は、おそらく今年でいっちばん幸せを感じる日になると思いながら、ここ最近は日々を過ごしています。わたしにとって神様のようなバンド、RADWIMPSをライヴハウスで観れる日なのです。ホールでもアリーナでも野外でもなく、Zeppで。あのZeppで、彼らがロック・バンドをやってくれる。それがどれだけ嬉しいことか、自分もまだあまり実感がありません。
小学6年生のとき、クラスメイトにRADWIMPSというバンドがいること、「有心論」という曲があることを教えてもらいました。聴いてみたら、それは「白血球 赤血球 その他諸々の愛を僕に送る」なんて歌っていて、当時は意味がわからなかったけど、聴いているとただ絶対的な信頼感だけがふわふわと芽生えていきました。以降、だんだんとフロントマンの野田洋次郎は私にとっての神様のような存在になっていくのですが、そもそもこの「神様のような」ってなんだよと自分でも思っています。
吸収したものが血肉になりやすいと言われている思春期、私はRADWIMPSばかり聴いていました。はっきりとした記憶はないけど、自分の毎日にはなんとなくずっと彼らがいて、自分のなかに色々な概念を少しずつ作っていってくれた気がします。たくさんのことを教えてくれる先生みたいなバンドになって、真っ暗な気持ちの時に救ってくれるパートナーのようなバンドになって、楽しい時にもっと楽しい気持ちにさせてくれる友達みたいなバンドにもなったりしました。どんなことがあっても支えてくれる両親みたいな時もありました。「RADWIMPSってバンドが自分の毎日にいる限り、わたしは大丈夫」と思える日がたくさんあったんです。ただこの暑苦しい想いをダラダラと伝えることはあまりに忍びないので、「神様のような」の一言にこういった気持ちをギューっと集約している、というわけです。「有心論」の歌詞に出てくる「地上で唯一出会える神様」は、私にとってRADWIMPSでした。
7月11日、ライヴハウスでいちばん大好きなバンドを観ます。このプレイリストなかから、どれか1曲でも演奏してくれたら万歳千唱!目一杯、楽しんできます。
