2023/03/17 18:00

OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.212

OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)


仕事の境界線を超えて

自分の仕事を説明すると、「仕事がきっかけで色々なアーティストを知れるっていいね」とよく言ってもらいます。私はそのたびにハッとします。改めてそう感じる機会は、日々意外と少なくて。仕事を通して知らない音楽を聴くということが当たり前になってしまっているんでしょうね。

反省しつつも、仕事がきっかけで好きになったアーティストを具体的に思い出すと、不思議なくらいスルスルと出てきました。“全く知らなかった” というより、“数曲しか聴いたことがなかった”、というニュアンスで今回のプレイリストはセレクトしています。

インタビューの事前準備として、(インタビューをするわけではない) 編集者といえど音源は当然聴くので、「この人たちってこんなかっこよかったんだ!」と純粋に感動したり、リリースライヴでのパフォーマンスにとてつもなく魅了されることもあります。

これは私がはじめてステレオガールを観たときのライヴ映像です。ちょうど約1年前になりますが、あの日の気持ち良さをそのまま思い出します。良さに気づいたきっかけはインタビューでしたが、いまではプライベートでも聴くようになりました。

ステレオガール / Angel,Here We Come (Live at SHIBUYA WWW 2022.04.22)
ステレオガール / Angel,Here We Come (Live at SHIBUYA WWW 2022.04.22)

好きなことを仕事にすると境界線が曖昧になるので、たまにすごく難しい気持ちになります。でもこういう発見があるから「この仕事を選んでよかった」と思うこともたくさんあります。今年で入社3年目。仕事を通しての出会いや気づきを当たり前にしないよう、たまにこうして振り返ろうと思います。

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この記事の筆者
梶野 有希

1998年生まれ。誕生日は徳川家康と一緒です。カルチャーメディア『DIGLE MAGAZINE』でライター・編集を担当し、2021年1月よりOTOTOYに入社しました。インディーからメジャーまで邦ロックばかり聴いています。

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