モッシュやリフトがなくても楽しい現場を作りたい
──4月12日にはメジャー・セカンド・シングル『BOO!SHUT』がリリースされます。表題曲の“BOO!SHUT”は、どんな仕上がりになりましたか?
プー・ルイ : 「かっこいい」という部分に久しぶりに振り切った曲になりました。「元気出せよ」みたいなメッセージの曲が続いたので、「俺らについてこい」って指針を見せたかったんです。あとはツアーが声出し解禁になったので、盛り上がるツアーにしようと思っていました。
──この曲はSHELLMEさんがかなりフィーチャーされていますよね。
プー・ルイ : SHELLMEはキャラ的にもラップが似合うかなと思います。
──プー・ルイさんなりのポイントはありますか?
プー・ルイ : ラスサビ前の「ここから消えたらどうなるの 味も匂いもしなくなるの」に気持ちを込めました。私もそう遠くない未来に消える覚悟をもっているというか。そういう終わりに関して、儚い色気は出したいなと。まあでも、気が済むまではPIGGSを続けますけど(笑)。
──2曲目の“ファイティングブレイン”に関してはいかがですか?
プー・ルイ : “ファイティングブレイン”はダンスがかっこいいですね。DropShitQaos(ドロップシットカオス)のUFOさんがバキバキの振りをつけてくれたので、ライヴで見てほしいですね。
──プー・ルイさんも踊れているんですか?
プー・ルイ : 過去1速く動いています(笑)。個人的に、今年の目標はダンスなんです。歌はほっといても好きだから、勝手に練習するんですよ。でもダンスは意識しないとやらないので頑張っています。

──3曲目の“世界は爆ぜ”に関してはいかがですか?
プー・ルイ : これは不思議な曲ですね。乗りこなすのに時間がかかります。私は、メンヘラな曲だなと解釈しました。目まぐるしくテンション変わるじゃないですか。その感じをもっと表現したいですね。
──もうすでに〈ブシャーッとブーシャウトツアー〉が始まっていますが、手応えはどうですか?
プー・ルイ : 盛り上がってはいますが、もっとヴァイブスを上げたいと思っています。これからどう熱気を上げていくかが大事ですね。声出し解禁もしたので、ここから心機一転して頑張る気持ちでやっています。
──先日、プー・ルイさんは、「PIGGSのライブはモッシュ、リフト、ダイブその他危険な行為は禁止」と明確に宣言しましたよね。それを伝えた理由はなぜだったんでしょう?
プー・ルイ : 先日、女川で開催されたイベントに呼んでもらったんですよ。女川は私にとって旧BiSの頃から大事な場所だし、ファンの方にとっても聖地みたいな場所になっているじゃないですか。だから普段来ていない昔のファンの方も来てくれたんですよね。でもそのなかで、「女川ならはめを外してもいい」というお客さんのノリも感じていたんです。でも、PIGGSのライヴでそういうことを私が一個でも許したらどこでもそうなってしまう気がしたんです。だからこのタイミングで注意喚起をすることにしました。
──旧BiSではそういう熱狂で上がっていった面もあるじゃないですか。そうした一面を声出し解禁になったPIGGSに取り入れなかった理由はなぜですか?
プー・ルイ : ライヴで高まってしまうのはしょうがないんですけど、単純にリフトをしたら後ろの人が見えないじゃないですか。それに時代は変わっているような気がするんです。確かに私はそういう熱狂がある現場で育ってきましたけど、いまやりたいのはそういうのではないかなと。PIGGSはモッシュやリフトがなくても楽しい現場を作りたいと思っています。
