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INTERVIEW : ももすももす
ももすももすが約1年ぶりのシングル「エソア」をリリースした。『魔王学院の不適合者 Ⅱ ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』のエンディングテーマであり孤独と向き合う表題曲「エソア」、柔らかい歌声で詩的に愛を歌う「宵待花」、純粋な欲を歌に乗せた「犬飼いたい」。彼女の心にそれぞれ異なる側面から光を当てたような3曲について、ももすももすは飾らないふるまいで実直に語ってくれた。
インタヴュー・文 : 村上麗奈
写真 : 堀内彩香
泣いてるときとかに浮かんでくることもあって
──今作「エソア」は約1年ぶりのリリースとなりますが、リリースが決定したいまどんな思いがありますか?
ももすももす:「やっと発売できたー!」という感じです。それまでは苦しい期間がすごく長くあって、ご飯を食べられなくなったり、電車に乗れなくなったりしたこともあったんです。いろいろと自分との戦いを続けていたんですけど、これを出せることになってちょっと気持ちが軽くなりました。良かったです。
──表題曲の“エソア”はロックチューンの楽曲になっていますが、どういったアイデアから作りはじめた曲なんですか?
ももすももす:“エソア”というタイトルは、絵空事の「絵空」に「愛」をつけて「エソア」なんです。どんな絵空事にも愛があるっていうことを伝えたかったのと、いつか信じていれば報われるときが来るっていうのを自分に言い聞かせながら作った曲ですね。
──前向きな気持ちですね。“エソア”はテレビ・アニメ『魔王学院の不適合者 Ⅱ ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』 のエンディングテーマですが、そのストーリーからもインスピレーションを受けて?
ももすももす:そうですね。このアニメは2000年前の話なんですけど、孤独な人たちが仲間を作って、いろんな理不尽と戦うという話で。私のいままでの人生や経験とすごくリンクしていたので、その気持ちを込めて書いています。
──ちなみにもし、ももすももすさんが2000年前の世界に行けるとしたら、どういうことがしたいですか?
ももすももす:iPhoneを発売したいです(笑)。お金儲けして、それですごくいいiPhoneを買いたい(笑)。
──現代的ですね。(笑)。今回はタイアップ作品ですが、タイアップ楽曲を作るときに意識していることやこだわりはありますか?
ももすももす:原作ファンの方の心に寄り添うことはすごく意識しています。でも自分らしさも失わないようにしていて。AメロやBメロに自分らしさを入れるようにして、サビはアニメにいちばん寄り添って作詞していますね。自分らしさとアニメとの兼ね合いも考えました。
──そんな“エソア”のなかで特に注目してほしいポイントはありますか?
ももすももす:こっそりパーカッション楽器をちょっと入れてるんです。それを探してみてほしいですね。
──“エソア”を聴いていて、サビがサウンドも歌詞も含めてすごく気持ちいいなと思ったんです。制作の際は歌詞とメロディーが同時に出てくると他のインタビューでおっしゃっていましたが、いまもそれは同じですか?
ももすももす:いまもそうなんですけど、最近はメロディーをものすごく大事にする時期もあったんです。その時はメロディーを先に作って、そこから歌詞を付けることもありました。でも基本的にはメロディと歌詞は一緒に作っていますね。
──歌詞とメロディーが同時に出てくるときは、そうやって作ろうと思わなくても自然と出てくるものなんですか?
ももすももす:日常生活の、例えばお風呂に入っているときとか、ゴロゴロしながら猫と一緒にいるときとかに浮かんだりします。あとすごく泣き虫なんですけど、泣いてるときとかに浮かんでくることもあって。メロディーと歌詞になって出てくるので、それを録音するっていう感じです。
──日常のなかで出てくることが多いんですね。
ももすももす:でも「書くぞ!作るぞ!」という日もあって。「書くまで寝ないぞ!」みたいな日もあります。いろいろな作り方をしていますね。