スペシャル・フォトギャラリー
BiSH、セントチヒロ・チッチのスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : セントチヒロ・チッチ
年末の代々木競技場 第一体育館と年明けの日比谷公園大音楽堂でのBiSHのライブは、彼女たちの更なる進化を見せつけられるとともに、解散まで1時も見逃すべきではないことが確信に変わったのだ。解散が決まってるにも関わらず進化し続ける... そんなグループがいるだなんて! 年末に、チッチがゆっくりと「東京ドームで 解散します」と言い、溢れだした涙は止まることはなかった。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
しっかり感情が伝わるように“SEE YOU”を踊っています
──2022年を総括するとどんな1年ですか?
セントチヒロ・チッチ (以下、チッチ) : 自分たちが掲げたことを軸に、いろんなことを回収して感情を伝えていく1年でした。これが最後かもしれないと思うことばかりだったので、とにかく全部に一生懸命でした。
──全国のライヴハウスを回った〈FOR LiVE TOUR〉は、どんなツアーでしたか?
チッチ : 〈FOR LiVE TOUR〉は泣いたり笑ったりして、自分でもいろんな感情に驚きながら回っていました。ライヴハウスってすごく個性豊かな人に溢れてるんですよ。ライヴハウスは距離感も近いし、「人」というものを感じられるような気がします。「ここでこの人に会ったな」って思い出したりして、思い出が全国にたくさんあるのは幸せなことだなと思いました。6人でいろんな人に感謝の気持ちを伝えることができたので、本当にやってよかったです。
──〈FOR LiVE TOUR〉で回ったなかで、思い出深い場所はありますか?
チッチ : どこも印象的ですけど、岩手県の宮古市はBiSHにとって大事な場所ですね。BiSHは宮古ではじめて〈東北ライブハウス大作戦〉に参加させてもらったんです。〈POWER STOCK in MIYAKO〉を主宰しているカウンターアクションの太田(昭彦)さんは、BiSHを孫みたいに迎え入れてくれるんです。みんなで里帰りをしてる気持ちになって、冬はすごく寒いのに心はいつもぽかぽかになりますね。
──12ヶ月連続リリース企画をやり切りましたが、やってみてどうでしたか?
チッチ : 最初は「本当にできるのかな」って思いながらも、毎月すごく楽しみでした。私は、「自分の好きなアーティストが12ヶ月連続で新曲を出してくれたら、こんなに嬉しいことないじゃん」って思っていたんです。大変だったんですけど、やらなかったら気づけなかったことが山ほどありました。
──1曲、思い出深い曲を選ぶとしたら?
チッチ : 選ぶとしたらTakaさん(ONE OK ROCK)とKENTAさん(WANIMA) が作ってくれた“サヨナラサラバ”ですね。この曲はBiSHの歴史にとって、すごく大事なキーだったと思います。松隈(ケンタ)さんの音楽がBiSHの核であり、彼の音楽があったからBiSHはここまで来れたことは、私たちに関わるいろんな人がわかっていると思うんです。そんななか、そこから新しく曲を提供してもらうという1歩を踏み出したことは本当にやってよかったです。“サヨナラサラバ”を作ってくれたおふたりはもちろん、“脱・既成概念”を作ってくれた(白濱)亜嵐さん、そしてそのカップリング“I”を作ってくれた友成(空)さんには、すごく感謝しています。責任は重かったと思うんですけど、すごくBiSHのことを考えてくれているのが伝わってきました。また新しく仲間ができたような気持ちでできてよかったです。
──なるほど。
チッチ : それで12月に松隈さんが作った「やっぱりBiSHの音楽って大好きだ」って思えるような曲“ZUTTO”で終われたのも良いなと思っています。改めて「BiSHの曲ってすごく素敵だったんだ」って思い出させてもらった12ヶ月連続リリースでした。
──今回の12ヶ月連続リリースでは、メンバーにそれぞれフィーチャーしたダンスも印象的でした。
チッチ : ダンスに関しては、私はアイナに一任してるんです。だからこうしてほしいとか普段言ってないんですけど、“SEE YOU”がきたときに心のなかで「この曲でメインで踊れたら」と思っていたんです。だから、アイナから「この曲はチッチにやってほしい」って言われたときには嬉しかったですね。初期メンバーとして何年も一緒にやってきて、自分と同じような気持ちで任せようとしてくれたと思うんです。だからこそ責任を持って、しっかり感情が伝わるように“SEE YOU”を踊っています。