雲の上みたいなサプライズ演出なのかなと思ったら
──初回限定盤のカップリング“Make Up”はストレートなロックナンバーですよね。歌い方はどう意識しましたか?
高井 : “BY MY SIDE”に続いて、Hold Out Hopeさんに楽曲を書いていただきました。“BY MY SIDE”は「日焼け止め」とか夏っぽいワードが入ってたんですけど、今回は「マフラー」だったり「肌寒い」って、ちょっと季節が変わっていくのもいいなって思いました。Aメロとか歌いだしはリズミカルな感じなんですけど、サビでちょっと重たいリズムでロック感が溢れる感じに変わっていくところが、B.O.L.Tのサウンドの感じが出ていていいなって思いました。
白浜 : 私が高い声を出すときは、ちょっと可愛い感じになっちゃうので、いつもそれが悩みだったんです。だけど、今回の“Make Up”では逆にこの声を活かして歌えたんじゃないかなって思ってます。
──通常盤のカップリング“風を抱きしめて”は、SpecialThanksが作っていますね。ロックナンバーなんだけどメランコリックでもありますね。
青山 : 作詞作曲してくださった、Misakiさんにレコーディングのディレクションをやっていただきました。私は全部強く歌っちゃう癖があるんですけど、Misakiさんが「自然体で力が抜けている感じで口ずさんで歌っていいんだよ」って言ってくださったので、気持ちよく風に揺られながら歌っているような感じでレコーディングに挑むことができました。本当に風が吹いているなかで野原を歩いているような、素敵な楽曲になっているんじゃないかなと思います。
内藤 : 私もレコーディングのときにMisakiさんが「サビのところは、風を抱きしめる感じで歌って」って言ってくださって、ライヴでもそんなふうに歌えたらいいなと思いました。Misakiさんの作ってくださる曲が私も大好きなので、優しくて柔らかい曲をB.O.L.Tの私たちの歌声で歌えることがすごく嬉しいし光栄です。少しでもこの曲の良さや味を私たちでプラスアルファしていけたらいいなと思ってます。
──今回は、2022年の活動の振り返りもしたいのですが、思い出深いエピソードはあるでしょうか?
白浜 : 今年のツアー(2022年5月28日~7月15日『B.O.L.T Presents Early Summer Tour 2022「RE; B.O.L.T」』)は、ひとつのライヴが終わったら、すぐ次のライヴの練習期間に入って、またライヴをやって、練習期間に入って……ってずっとライヴが続いてる状態だったんですね。毎回「次のライヴでは、これをしよう」って目標を決めてたので、すごく学べたことが多かったんです。今回は、特に煽りに挑戦することができたのがすごく嬉しかったです。気持ちの高まりが、ファンのみなさんに届いたのを感じました。B.O.L.Tの7月15日の結成日に、「B.O.L.Tのツアー・ファイナルとB.O.L.Tの3周年記念ライヴが始まるよ! 」っていう大切なところ(2022年7月15日「結成3周年記念ライブ『3rd ANNIVERSARY LIVE & Early Summer Tour 2022 FINAL』」)で煽りを任せていただいたんです。これからもそれを活かしてもっとみなさんに気持ちも伝えられたらいいなと思いました。
青山 : 今B.O.L.Tはレギュラーのラジオを2本やらせていただいています。私は今年に入る前まで、ラジオに苦手意識があって悩んだときもあったんです。でも、いまは台本をそのまま読むんじゃなくて、自分の言葉で自分らしさを前面に出しているので、その経験はトーク力とか取材にもすごくつながっているし、ライヴのMCでもちょっとだけ成長できたなって思います。〈B.O.L.Tの10万ボルト〉っていうラジオが終わってしまって、「次に〈B.O.L.Tの100万ボルト〉をやるよ」って言ってくださったときに感動しすぎて泣いちゃったんです。そのくらいラジオが大好きになったんだなって、自分でも実感できました。来年もたくさんラジオでいっぱい話して、今のポジションを大切にしていきたいなって思っています。
高井 : 私は、21歳のお誕生日にまた生誕ライヴをやらせていただいて、2部もワンマン・ライヴがあったんです(2022年11月20日『B.O.L.T Autumn SP』)。11月下旬ということで、1年の振り返りに入るぐらいが自分の誕生日になるので、今年のB.O.L.Tを振り返りつつ、何をやりたいかなと考えてたんです。今年は去年よりメンバーと過ごす時間が多くて、ライヴでのメンバーの魅力も去年よりも発見できました。B.O.L.Tは、「自分はこれは真似できないな」ということも補って4人のグループとして成り立ってると思うんです。自分以外の3人の個性をすごく見つけたりもして、メンバーの魅力をさらに知ったうえで、メンバーひとりずつと初めてデュエットをやらせていただきました。私の想像以上のパフォーマンスをしてくれたし、私も提案したからには自分もしっかり頑張らなきゃなって思いながらも楽しませていただきました。あとは、ドラムも披露させていただいたんです。去年の生誕ライヴでドラムを披露させていただいてから、なんとなく新曲が来るたびにドラムの音に注目して聴くようになったりしたんです。「この曲のイントロのドラムめちゃくちゃかっこいい」とか「これ叩けたらいいな」とか考えてたものを、今回ライヴでも披露させていただきました。ファンのみなさんにも楽しんでいただけたんじゃないかなって思いますし、もっともっと自分の魅力もほかのメンバーの魅力も知って、グループとしての軸をもっと太くできたらいいなとも思えたライヴでした。
内藤 : 私は〈Rock the B.O.L.T〉(2022年11月12日)がはじめての生のバンドセットでのライヴだったんですけど、音楽に対する感覚が180度変わったんです。バンドさんのライヴは見に行かせていただく機会はあったんですけど、アイドルのライヴとは違うアドレナリンの出方だなっていうのはいつも思っていました。今まで自分が歌ったりとか踊ったりとかステージでやらせていただいているときとは、また全然違う感覚を体験できて、すごくいい経験になったなと感じました。
──さきほど『B.O.L.T Presents Early Summer Tour 2022「RE; B.O.L.T」』の話題が出ていましたが、どんなエピソードがありましたか?
高井 : 大阪のライヴで、“宙に浮くぐらい”を歌っていたとき、「異常に視界が真っ白だな?」と思ったことがあったんです。あのときはファンの方もザワザワしていて。私たちも歌ってて本当に宙に浮いてるんじゃないかって思ったんですけど、実は大量にスモークが出ちゃったみたいで(笑)。
内藤 : あやなのちゃんは、“宙に浮くぐらい”では前のほうでふたりで踊ってるから、あとから定点映像を見たときにわかったんですよ。うちらはスモークをかきわけながら歌って、それが面白かったよね(笑)。
高井 : “宙に浮くぐらい”っていう曲だから、雲の上みたいなサプライズの演出なのかなと思ってあとから聞いたら、「すみません、ただの事件です」みたいな感じで(笑)。
青山 : るなちゃん、ちぃちゃんが笑いながら歌ってるから「なんか変なことした私? え、いつもと違う?」と思って後ろ見たら、視界が白くなってて、「あれ、なんか消えちゃったのかな?」と思ったらスモークだったんですよ。
──白浜さんは気づきましたか?
白浜 : 全然記憶にないですね。でも、なんかスモークが出てザワザワしてたのは覚えてたので、すごい事件だなって思います。
高井 : あと、“星が降る街”って言う曲の落ちサビでも、なぜかるんぱんの目の前だけシャーってスモークが出てて、ひとりだけ消えてるっていうのもありましたね(笑)。
内藤 : 私だけ忍者のように消えて、さすがにおもしろくなっちゃったよね(笑)。
編集 : 西田健
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B.O.L.T ディスコグラフィー
PROFILE:B.O.L.T
内藤るな・高井千帆・青山菜花・白浜あや4人によるアイドルグループ「B.O.L.T」(読み:ボルト) ももいろクローバーZや私立恵比寿中学が在籍するスターダストプラネットに所属。 青山・白浜は現在中学2年生でスターダストプラネットの中でも最年少(2022.6月現在)。 2019年7月結成。2020年7月に1st AL 「POP」でメジャーデビュー。同年10月にはZepp Tokyoにて初のワンマンライブを大成功に収めた。
1st SG「Don’t Blink」(TVドラマ「どんぶり委員長」主題歌)、3rd SG「More Fantastic」(桜井日奈子 主演TVドラマ「ごほうびごはん」OP主題歌)など、地上波タイアップ曲も多数。 2nd ツアー”B.O.L.T Presents Early Summer Tour 2022「RE; B.O.L.T」”で東京・大阪・仙台・名古屋の4都市を巡回。
■公式HP https://www.sdp-bolt.jp/
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