スペシャル・フォトギャラリー
BiSH、ハシヤスメ・アツコのスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : ハシヤスメ・アツコ
なんとこのインタビュー・シリーズも100回目! そんだけ続けた自分達にも拍手ですが、なによりBiSHのメンバー、お付き合いいただきありがとうございます。このシリーズの中でもハシヤスメ・アツコのインタビューが100回記念って、なんて象徴的なんだろう。インタビューを通して見える最も成長した人。彼女は、ほんとうに思慮深くて、周りが見えてる、今が最も素敵な人です。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
初心を忘れずにやれている感じがします
──ハシヤスメさんは最近、突然TikTokをはじめましたが、やってみた感触はどうですか?
ハシヤスメ・アツコ(以下ハシヤスメ) : そうなんですよ。清掃員からは「インスタじゃなくてTikTokかい!」みたいなコメントが多かったですね(笑)。でも、私はインスタで綺麗なものを見せるよりも、「BiSHってこんなグループだよ」というものを知って欲しかったんです。TikTokって特に注目されているコンテンツなので、裏側も含めてもっとBiSHを知ってもらいたいし、「たくさんいい曲あるんだぞ」という部分を広げていきたいなと思ってはじめました。
──なるほど! 最近のライヴを見ていると、ハシヤスメさんがMCでたくさん喋るようになってきて、完全にBiSHのハシヤスメさんの立ち位置が確立したんだなと感じます。
ハシヤスメ : MCのときは、チッチがしっかり清掃員に届くような言葉を言ってくれるので、どうしても任せがちだったんです。でも、他のメンバーの言葉も聞きたいだろうし、私がMCに加わることで緊張感が和らいで、多少の息抜きにもなるかなと思って喋るようにしました。
──まさに名前の通り、箸休め的な役割を担っているんですね。
ハシヤスメ : そうですね。自分の役割としては、完全なものよりもちょっと崩していく方がいいのかなって思いながら、いまはライヴをやっていますね。
──BiSHは現在ライヴハウスを巡る〈FOR LiVE TOUR〉の真っ最中ですが、やってみていかがですか?
ハシヤスメ : 〈FOR LiVE TOUR〉は、会場に行くたびに「あのときメガネ踏まれたな」とか「ここの楽屋、めちゃめちゃ狭くてコンセント1個しかなかったんだ」とか「夜行バスで疲れたときに来たな」とか、いろんな思い出がよみがえってくるんですよ。あの頃は大きく感じていた場所が、いまは違って見えるのが不思議な感覚でした。私たちも、成長して戻ってこれたのかなって思いましたね。
──ハシヤスメさんにとって、ライヴハウスはどんな場所ですか。
ハシヤスメ : ライヴハウスは自分が幼い頃、親に連れられていった場所なんです。たぶん本当に全国のライヴハウスに親に連れて行ってもらっていました。意外に思われるかもしれないですけど、実は私はライヴハウスで育ってきたような感じなんですよ。
──なるほど。このツアーを回っていくなかで感じることはありますか?
ハシヤスメ : 楽屋に行くといろんなバンドさんのポスターやチラシが目に入るんです。そこに書いてあるツアーの日程を見て、「いま私たちはそういうバンドさんと同じようなことをしてるんだな」って思いながら、初心に返っています。解散を発表しているので、いろいろ寂しい気持ちもあるんですけど、必死だったあの頃を思い出しながら回っていますね。
──かなり忙しいスケジュールのなか、初心を忘れずに活動できているのはすごいことだと思います。
ハシヤスメ : いまは、大きな会場でやることも増えましたけど、それは当たり前じゃないんですよね。こうやってキャパが少ないところも回っているおかげで、ずっと初心を忘れずにやれている感じがします。