スペシャル・フォトギャラリー
BiSH、セントチヒロ・チッチのスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : セントチヒロ・チッチ
解散が決まっている... そんなアーティストにとって難しい状況の中で、変わらずに前を向いて走り続けることができるのは、セントチヒロ・チッチが、精神的支柱としてメンバーを鼓舞し続けているからだろう。そんなことを強く思った取材でした。映画「BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK’N’ROLL」でのチッチさんが体当たりすぎて、ドキドキしました... その話はまた今度...
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 井上沙織
写真 : 大橋祐希
やっと言えた、でも言っちゃったって感じもあります
──忙しい日々が続いているんじゃないですか。
セントチヒロ・チッチ(以下、チッチ) : そうですね。いろいろ重なって「いやー、そうでもないですよ」って言えないぐらい忙しいですね(笑)。ライヴとか柏木さんとのSPYでの活動とか、あと猫の本(『チッチと猫のハクと坊』)もいま入稿前のところで。
──本はどんな内容ですか?
チッチ : (川島)小鳥さんがお家に来て撮ってくれた写真がすごくよかったので、フォトエッセイという感じで、ハクと坊と私が生活している中でのあれこれを写真と言葉で。あと漫画を友だちの花実に書いてもらったりして、こだわって色々とわがままを言わせていただいてます。ありがたいことにハクと坊を可愛がってくれてる人がたくさんいて、私の相棒ではありますけど、愛してくれる人がたくさんいるんだったら、ハクと坊のいまの記録を残せたらいいなって。私的にはふたりの日記みたいな感じですね。
──チッチさんには、まだ解散を発表してからの気持ちを聞けていないんです。なのでちょっと遡って申し訳ないんですけど、解散の話から伺ってもいいですか。
チッチ : 解散することに覚悟を決めているし、それに向かって全力でいるのは変わらないんですけど、解散の話をしている中でツアーをやって、みんなどんな気持ちでやってるんだろうって思ったりしてたら“オーケストラ”を歌えなくなっちゃって。リハーサルのときに「え、ちょっと歌えない、すみません、続けてください」って言ったりしていました。
──決めたこととはいえ、折り合いをつけるのはなかなか難しいですよね。ライヴで泣くことは増えましたか。
チッチ : 変わらないですよ。私は前からよく泣くので。
──知ってますよ(笑)。12月24日、解散を発表した日はどんな気持ちでしたか。
チッチ : 私たちだけの事実だったことがみんなの事実になったっていうのはスッキリしました。全部が嘘じゃなくなるので。やっと言えた、でも言っちゃったって感じもあります。
──〈COLONiZED TOUR〉ではBiSHがいままでライヴをしたことのない地域を回っていますけど、やってみていかがですか。
チッチ : 行けてよかったです。はじめましてができる機会が増えて、実際にはじめて来てくれた人も多くて、待っててくれたんだなって。BiSHにとってもすごくよかったと思います。思い出さなきゃいけないこと、目の前にいる清掃員に対しての愛情とか真心とかを忘れちゃいけなくて、もちろん一緒に回ってくれてるスタッフのみなさんに対しての気持ちとか、そういうのがいまいちばん大事じゃないのかなと思うんですよ。目先のことやもっと先の目標より、目の前のことを大事にしないといけないなって。終わりが決まったからって、終わりまで成功するかなんてわからないのに、ここで怠けてはいけないわけだから。いまの100倍頑張らなきゃいけないよって思うので、それに気づいていけてるんじゃないかな。