友だちになりたいなと思う子もいっぱいいて
──いいですね。〈WACK合同オーディション2021〉の話を詳しく聞きたいんですけど、今もっているノートは?
リンリン : 日記を書いているので。忘れちゃったので一応持ってきました。
──日記はずっとつけているんですか?
リンリン : 去年の8月末から書いて、ちょうど最近ノートが終わりました。なので新しいノートを買って。
──なるほど。WACK合同オーディションに参加してみてどうでしたか。
リンリン : 自分の頑張り度合いの気持ちが乗るまで2、3日無駄にしてしまったので、結構後悔のほうが大きいですね。最初からこれやれとけばよかったみたいな。あんまり暗い気持ちになりたくないので、ごはんのときとかすぐに緩い雰囲気を出してしまうんですよ。ピリつかせなきゃいけない立場なのに、ごはんをひとりだけチンして食べたりとかしちゃって。
──ひとりだけチンして食べたらダメなの?
リンリン : たぶん良くなかったと思います。
──もっと厳しくすればよかったっていう後悔があるんですか。
リンリン : 自分に対して厳しくして、その姿を見せてあげられたらなって思いました。それまで、マラソンもとりあえず歩かないことを目指してやっていたんですけど、まあまあ普通に走れたんですよ。上位ランナーには折り返し地点に課題というハンデがあって、毎回ハンデが当たらない組になっていたんですけど、頑張って上位になろうと思えばなれる速さだったから、ハンデ取りに行かなきゃと思って、残り2日しかなかったんですけどハンデを取りに行ってみたいな感じで。
──頑張ろうと思えたのはどうしてなのでしょうか。
リンリン : みんなと喋っているうちに、背中で語る行動が1個もできていないって気づいたんです。いつも楽をしようとすることを考えちゃうところが自分の悪いところって分かっていたんですけど、それをまた無意識にやってしまっていたなと思って反省しました。
──リンリンにとって、合宿に行くことは随分大きな出来事だったんじゃないですか?
リンリン : そうですね。でもこのタイミングでよかったです。もっと前に行っていたら、なおさら自分のことしか考えられなかった人間で頑張らなかっただろうし。そう思うと今年でよかったなと思います。
──リンリンは合宿オーディションに関係なくBiSHに入った人ですけど、実際目の当たりにしてみてどうでしたか。
リンリン : 合宿は大事だなって思いました。普通にオーディションをしてしまったら、私みたいな中身のない人間が入ってきてしまうので、ちゃんと人間の中身とかまで見るんだったら合宿はすごい大事なものなんだなって思いました。映画で、脱落組がスクワットとかさせられているのを見て嫌だなって思っていたんですけど、実際に見たらすごくピリピリしていて、頑張ってほしいけどどの子を応援したいとかはできないみたいな空気がリアルで怖かったです。
──合宿ではすごく気を使って、丁寧に教えていたイメージがあります。
リンリン : 教えるのが下手すぎて難しかったです。振りとかも考えたことがなくて歌もできない人なので、とりあえず自分が変えようといつもやっていることを教えることしかできなかったんですけど。こんなに人のことを考えながら生きる瞬間がなかったので、合宿が終わったあとすごく冷静にいられて。自分がここにいて人が周りにいるみたいな。結構私、人対人っていうことを忘れちゃうので。人を大事にすることとか、合宿に行ってそういうことに気付けてよかったなって思います。
──学びが多かったんですね。
リンリン : そうですね。
──もともとすごく嫌がっていたし、リンリンが合宿に行くなんて信じられなかったですよ。
リンリン : でも楽しかったです。WACKの子も喋ってみたらみんないい子で、同じグループだったら楽しかったなとか、友だちになりたいなと思う子もいっぱいいて。モンちゃんはBiSで振りを考えているので、その考える工程だったり、参考になることがいっぱいありました。