「お客さんと一緒になって楽しむ」という気持ちを大切にしていきたいです。
──〈TO BE CONTiNUED WACK TOUR〉ではBiSHの楽屋に乗り込んで「BiSHぶっ潰します」と伝えたようですが、このツアーはどういうものになりましたか?
ティ部:その時は、確かに会場にいるお客さんを全員研究員にしたいなと思ってライヴをしていました。自分の中では、歌の音程などで少しのミスはあったものの、しっかりできたライヴだったかなと思っていました。でも、その後渡辺さんと話をしたら「悪くはなかったけど、はじめて見に来たお客さんのことを考えられていたのか」と指摘されたんですよね。それを言われたときに「BiSHぶっ潰します」と言って、もしかしたら気持ちがBiSHさんに向きすぎていたんじゃないかと思ったんですよ。「観客のみんなと一緒になって楽しむ」みたいな気持ちが少し抜けていたのかもしれません。「BiSHを超えるようなライヴをしよう」っていう言葉の中に「もっとお客さんを楽しませる」だとかそういった方向の意味合いが私たちの中に足りていなかったのかなって。
──なるほど。
ティ部:だから私は、「誰かになりたい」っていうふうに思うんじゃなくて、自分の中の理想を追い求めるべきだと思うので、もっと「第三期BiSとして」理想の姿を追い求めたいなと思っています。
──『COLD CAKE』の限定版のジャケットについてお話を聞きたいんですが、あの過激なジャケットは嫌じゃなかった?
ティ部:私も派手なことが好きなので、他のグループがやらないんだったら私がやりたいんですよね。そして、やり切れば何でもカッコよくなると思っているので。
──それにしても、あのジャケットはどうやって撮ったんですか?
ティ部:あの撮影は本当に大変だったんですよ。ほとんどCGを使わずに撮影して、ワセリンに頭髪用の着色料を混ぜたものを頭に塗ったんですけど、そのワセリンがその後2日間ぐらい取れなくて。しっぽも全部実物で、髪も自分たちの地毛を使ったので、ほぼすべてが実物です。この肌の色も何時間もかけてしっかり塗ったものだし、いろいろなもののつなぎ目を無くすために人口の皮膚みたいなのを体にたくさんつけたので本当に大変でした。あと、撮影が終わるまでトイレに行けなかったので、それも凄く大変でした。