3人のアレンジャーが織りなす、シンガーとしての新たな姿──Nakanoまる、夏が香る「Yellow in Summer」

暑さが本格化してきたいまこそ聴きたい夏の名盤がここに完成です! 今年4月に初の弾き語り作品『あの娘とわたしとあの子』をリリースした福岡県糸島市出身のシンガー・ソングライター、Nakanoまるから早くも新作「Yellow in Summer」が到着。今作には、東京カランコロンのいちろー、菅原慎一、そしてこれまでもタッグを組んできたタカユキカトーの3人のアーティストがアレンジャーとして参加し、各曲ごとに華麗にシンガーとしての姿を変えるNakanoまるが楽しめる作品に。シンガーとしての新しい魅力が詰まった今作について、トロピカルでムーディーなレイドバックしたサウンドが印象的な“海岸沿いにて”のアレンジを担当した菅原慎一とのインタヴューを掲載。ますます前進し続けるNakanoまるから目が離せない!
OTOTOY限定のTシャツ付き音源配信も販売決定!!

OTOTOYにて限定Tシャツ付き音源配信の受注販売が決定!! OTOTOYの物販ページにて「Yellow in Summer (Tシャツ付き)」を購入すると、音源のダウンロードが可能になり、後日Tシャツが届きます。ここでしか手に入れることのできない限定グッズなので、ぜひお見逃しなく!!
Nakanoまる コメント
「Yellow in Summer」略して、「YiS」です! 「シンプルで誰でも着れる夏!」をコンセプトにNakanoまるが手書きしました。ぜひゲットしてねー!
商品詳細
【商品内容】
・Nakanoまる「Yellow in Summer」音源データ
・Nakanoまるデザインの限定Tシャツ
【サイズ】
S / M / L / XL
【受注受付期間】
2020年8月19日(水)00:00から8月31日(月)23:59まで
【商品に関する注意点】
※音源データはご購入いただいた時点でダウンロード可能となります。
※初回ダウンロード時には、自動的にFLACファイルがダウンロードされます。他のフォーマットでのダウンロードを希望の場合は、物販ページでの購入完了後に音源配信ページ(https://ototoy.jp/_/default/p/588932)より希望のフォーマットを選択していただいた上で再ダウンロードをしてください。
※ご購入者様への商品の到着は、2020年9月下旬~10月上旬を予定しておりますが、お住いの地域によっては前後する可能性がございます。
※配送元は東京、レターパックでお送りします。到着の目安は運送会社のスケジュールをご確認ください。
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3人のアレンジャーの個性が光るフレッシュな夏の新作
菅原慎一がアレンジを務めた“海岸沿いにて”のMVも公開!!
Nakanoまる“海岸沿いにて”MVNakanoまる“海岸沿いにて”MV
INTERVIEW : Nakanoまる × 菅原慎一

Nakanoまるにとって、弾き語りアルバム『あの娘とわたしとあの子』でシンプルに自分のメロディ、歌詞を表現したことは、今回の新作への後押しになっているのではないだろうか。というのも、3曲入りEP「Yellow in Summer」は、どの曲もまったく個性が違い、「Nakanoまるってこういうシンガーだったっけ?」とすら思えるほど挑戦的で新鮮で、歌手として、そして作詞作曲家としての揺るぎない自信が伺えるからだ。さらに、このインタヴューでも語っている通り、“STAY HOME”期間で自分自身と向き合ったことで生まれた心境の変化、成長もあるようだ。そんな、間違いなくターニングポイントになるであろう3曲は、いちろー(東京カランコロン)、タカユキカトー、菅原慎一という、百戦錬磨の音楽家たちがそれぞれの楽曲をアレンジしている。その中から今回、“海岸沿いにて”をアレンジした菅原慎一をNakanoまるの対談相手にお招きして、楽曲の制作過程をこと細かに語ってもらった。この対談を通して、今作の魅力、楽しみ方を知ってもらうと共に、それぞれの音楽への思いが伝われば良いなと思う。
インタヴュー&文 : 岡本貴之
写真 : 宇佐美亮
新しい自分を感じた

──「Yellow in Summer」制作のもとになっているクラウドファンディング「音楽は鳴り止まない!in Summer Nakanoまる EP制作プロジェクト」はどんなきっかけからスタートしたのでしょうか。
Nakanoまる : コロナ禍でライヴや作品のリリースが延期になって時間ができたなかで、“Swimmer”という曲ができたんです。“夏のしわざ”、“海岸沿いにて”も夏にいつかリリースしたいと思って温めていたので、急ピッチだったんですけど“Swimmer”と合わせてすぐに出したいなと思って。2週間ぐらいの短期プロジェクトでクラウドファンディングを実施して集まった資金で制作させていただきました。
──その3曲をそれぞれ別のミュージシャンに編曲してもらうという発想はどこから生まれたんですか?
Nakanoまる : “夏のしわざ”、“海岸沿いにて”はこれまで、大人になり切れていない自分に自信がなくてずっと歌えなかったんです。だけど、今回自分と向き合う時間ができて、ようやく大人な自分、等身大の自分になれた気がしていて。それと同時に、自分が好きな音楽はパワーポップやオルタナなんだなって気が付いたり、楽曲についても掘り下げることができたんです。そうすることで「この曲はこうしてほしいな」という明確なものができたので、今回3人のミュージシャンにアレンジをお任せすることにしたんです。菅原さんとは井上康平監督(Nakanoまるが主演した『ドキ死』と菅原が音楽を手掛けた『ドンテンタウン』の映画監督)のつながりで知り合いました。
──菅原さんは、Nakanoまるさんと最初に会ったときの印象って覚えてますか。
菅原慎一(以下・菅原) : Nakanoまるさんのことを知ったのは、『ドキ死』の画面越しだったんですけど、はじめて直接お会いしたときは、『ドキ死』の主人公がそのままいるっていう感じでした(笑)。『ドンテンタウン』劇中で、女優さんが僕の曲を弾き語るシーンがあったんですけど、撮影当日にNakanoまるさんに現場に来て指導してもらって。そのときにはじめて僕の曲を歌ってもらったんです。
Nakanoまる : 私はあんまり人の未発表曲をギターで弾くことがなかったので、菅原さんの曲を聴いたときに「こういう曲の作り方があるんだ」と思って。ギターの弾き方もおもしろかったし、歌い方もなにも飾らない感じがして、すごくいいなと思ったんです。新しい自分を感じた気がしました。
菅原 : 僕も自分の曲を女性のシンガー・ソングライターの方に歌ってもらう機会がなかったので、すごく新鮮でしたね。はじめて歌声を聴いたときは、結構ビックリしちゃって。声の質、安定感、表現力とかそういうところがすごいなと思ったんです。「これはただ者じゃないのかも」っていう感じはしましたね。
Nakanoまる : うれしいです(笑)。
簡単に言うと、「これこれこれ!」って
──今回、“海岸沿いにて”を菅原さんにお任せしようと思った理由って、どんなところにあったんでしょうか。
Nakanoまる : 『ドンテンタウン』のサントラを聴いて体が海に浸かってゆらゆら揺れている感じがあって。楽器の使い方がおもしろいと感じたり。“海岸沿いにて”は、揺らめいているけどちょっと引っかかりがある曲にしたいなと思っていたので、ピッタリだなと思ったんです。
菅原 : オファーをいただいたときに、『ドンテンタウン』のサントラの音像とか世界観を取り込みたいというお話でした。『ドンテンタウン』の劇中で、主人公のシンガー・ソングライターの女の子がカセットテープに自分のデモを吹き込むシーンがあるんですが、それと同じように劇伴制作もアナログにこだわったんですよ。実際、レコーディングもオープンリールのテープレコーダーで全編アナログ録音していまして。このご時世に(笑)。
Nakanoまる : あははははは(笑)。
菅原 : アナログ特有のまろやかなコンプ感とか、苦みも旨味に感じるような雑味をあえて取り入れる手法を取っていて。それは自分でもチャレンジだったので、そうやって作ったものを聴いてもらって、次の制作に繋がっていくのはすごくうれしかったです。またこれで新しい表現をさせてもらえるなって思いましたし、僕がアレンジさせてもらう“海岸沿いにて”はそういうアナログの質感を大事にした方法でやりましょう、ということで引き受けました。
──実際の制作はどのように行われたか教えてもらえますか?
菅原 : じつは、ガラッと変えちゃったんですよ。最初にいただいたアレンジはそもそもリズムのノリが違っていて。普通の8ビートのオルタナのギター・ロックみたいな雰囲気だったんです。要するに、Nakanoまるさんがいままでやってきた路線というか。それはそれで素敵なんですけど、せっかく一緒にやらせていただくので、僕がやりたい録音の質感に合うアレンジが必要だなと思ったんです。なので、いったんコードも全部外しちゃって、メロディだけ残した状態でNakanoまるさんのヴォーカルだけ抜き取って。そこに新しいコードとリズムを付けたものを採用してもらいました。この曲、リズムが16ビートのシャッフルになっているんですけど、たぶんそういうこだわりみたいなものがNakanoまるさんのなかではいままでなかったんじゃないかと思うんですよ。最初に送ってもらったデモを、僕がアレンジして送り返したときはどう思いましたか?
Nakanoまる : 簡単に言うと、「これこれこれ!」って思いました(笑)。菅原さんのカラーに染めてほしいと思って渡していたんですけど、「こんなに綺麗に染まるんだ?」みたいな感じでビックリしました。綺麗に変身していて、新しい自分に出会えたというか。菅原さんは、サウンドにすごくこだわりがある方なので、それを上手く言語化するのがむずかしいんですけど(笑)。

──先ほどNakanoまるさんがおっしゃったように、これまでにない新しい歌い方をしていますよね。ヴォーカルについてはどんな話をしたのでしょう。
菅原 : 最初の印象にあったように、声の質、安定感が優れている方なので、歌が楽曲の中心にあることはずっと一貫しているんだろうなとは思っていて。今回もそうしたいと思っていたんですけど、歌モノの作品づくりで大事なことって、バックの演奏のノリに合わせてヴォーカルのノリも変わっていくという考え方ができるかどうかだと思うんです。今回僕がやったのは、『What's Going On』のノリなんです。16ビート系のリズムで、ベースが弾んでいてドラムが軽快でっていう。そういうものに対してジャストで歌うというよりは、ちょっと後ろノリで歌った方が雰囲気が出るなと思っていて。なので、最初に僕がデモを作った段階で、Nakanoまるさんの声をあえてずらしたエディットをして送ったんですよ。それを聴いて慣れてもらって、レコーディングでもちょっと後ろノリになるように意識してもらいました。そうすることで良さが出ると思ったので。
Nakanoまる : 後ろノリって、歌が後ろの演奏に「コポッコポッコポ」ってハマッて行く感じがあって、それがすごくおもしろいなと思いました。実際に歌うのはむずかしそうだなと思っていたんですけど、レコーディングでは本当に体ごと後ろに揺れながら歌っていて(笑)。
菅原 : ははははは(笑)。
Nakanoまる : いままでわざとずらして歌うという経験がなかったですし、歌うのが楽しかったです。
菅原 : でもそれが、自然にできちゃうんですよ。今回、1、2テイクぐらいしか歌っていないんです。トラックの演奏に合わせてそれに適した歌い方ができるのが、Nakanoまるさんのすごさだし、それは才能だと思います。その才能を引き出せたかな、というのが僕の今回の収穫なんじゃないでしょうか。こういう歌い方は本当に、なかなかできないですよ。
Nakanoまる : 本当ですか~(照笑)。

──ミュージシャンが別のアーティストの曲を手掛けるときって、その人の良さを引き出しつつ、ご自分の音楽志向も入れて行くのがおもしろいところだと思います。そういう意味で“海岸沿いにて”は完璧にそれができているのでは?
菅原 : う~ん、強いて言うなら、ギターだけ録り直したいですね(笑)。
Nakanoまる : あははははは(笑)。
菅原 : 今回レコーディングに参加したのは、ドラムに東郷清丸君とかあだち麗三郎さんのバンドで叩いていて〈TONOFON〉(トクマルシューゴ主宰のレーベル)からソロ・アルバムも出している河合宏知くん(kauai hirótomo)と、ベースがバンビこと大塚智之くんで、じつは彼らふたりもレコーディング当日にはじめて一緒に演奏したんです。僕が作ったデモを聴いてもらってそれぞれのメンバーがイメージを膨らませて当日を迎えたんですけど、はじめて音合わせをする瞬間はヒリヒリしてすごかったんですよ。アナログ録音なので、録りはじめたら途中で止めたりやり直したりせずにずっと走り抜ける感じだったんですけど、そのときのドラムとベースのテイクがすばらしすぎて、そのまま採用したんです。そのときギターは仮で同時に録っていたんですけどそれを採用したんですね。まあでも、そもそもギターを聴かせるような曲じゃなくて、Nakanoまるさんの歌がメインなのでそこを聴いてもらえたらと(笑)。
“海岸沿いにて”で起きた化学反応

──夏にピッタリのトロピカルなムードでビートもあって、そこに新境地なヴォーカルが乗るっていう、なかなかおもしろい曲になりましたね。
Nakanoまる : 自分的にはまさに化学反応だなと思っています。『ドキ死』を撮ったときもそうでしたけど、自分を客観的に見れて「自分ってこういう素材を持っていたんだな」って改めてわかったりとか、自分の可能性がさらに見えて、自信がついたEPになりました。
──Nakanoまるさんって、ファッションや演技、写真もそうですけど、個性がしっかりある分、まな板に乗って調理されるのが得意ですよね。
Nakanoまる : 得意な気がします(笑)。『ドキ死』のときは演じることが楽しかったというのもあるんですけど、その前にやっていた舞台とかもいままでやったことのない世界観だったんです。だけどそういうときも「ああ、こういう自分もいたんだ」と思ってすごく楽しかった。そこで調理されることのおもしろさに目覚めた感じはありますね。今回もすごく美味しくしてもらいました(笑)。

──Nakanoまるさんの方から歌詞のイメージを伝えてアレンジに反映してほしいというようなことはなかったんですか。
Nakanoまる : 歌詞に関しては、子どもの頃に思っていた白黒つけるのが面倒臭かったりとか、グループに属したくない、個性を認め合えたらいいのにっていう気持ちを書いているんですけど、メロディにもそういうところはあったかもしれないですね。型にハマらない音楽というか、1曲の中にそれぞれの楽器が出してくれる1つ1つの個性があるのに1つになれる感じというのは、歌詞とリンクしていると思います。
菅原 : 歌詞もすばらしいし、ちょっとメロウな世界観じゃないですか? だからこそ僕はそこが引き立つように、あえてメロウになりすぎないように意識していました。僕は高中正義さんが林立夫さんと組んでいた、キティ時代の『SEYCHELLES』(1976年リリースの高中正義1stソロ・アルバム)なんかの雰囲気とかが大好きなんですけど、今回のトロピカルなフィーリングは、あのお2人の感じも参考にさせてもらったんです。高中さんの楽曲って、軽快なのにやけにセンチメンタルな世界観があるんです。“海岸沿いにて”は、それに似ているなというのは感じていて。かなり泣ける感じになっている思います。
──Nakanoまるさんの曲でそういうフュージョン、AOR的な音楽要素が入っていると思って聴くとおもしろいですね。
菅原 : 結構、ベースとドラムにだけ注目して聴いてもらうとモロだと思うんですよ。そういうミュージシャンが参照したであろう、モータウンのジェームス・ジェマーソンのベースとか、ウィリー・ウィークス(ダニー・ハサウェイ『Live』などで知られるベーシスト)とか。あとはボズ・スキャッグスとか。その辺りのキーワードは録音にあたりバンビと話していて出ていましたね。そこに表現力が豊かな日本語の歌が乗っかるっていうのは、なかなかないんじゃないですかね。すばらしいと思いますよ。あんまりそういうことは本人に言ってないですけど(笑)。
Nakanoまる : ありがとうございます(笑)。音楽的知識が極めて少ないので、そのあたりは菅原さんにお任せしていて。でも、大人っぽい、メロウな感じというのは、楽曲から感じられたので、それに合わせて歌うことができました。
テーマは「私 in Summer」


──ほかの2曲についても聞かせてください。リード曲“夏のしわざ”は東京カランコロンのいちろーさんがアレンジしていますね。
Nakanoまる : EP自体が全曲、大人になってもずっと頭の中にいる子どもを見つめて書いた曲なんです。“夏のしわざ”は、過去の自分が積み重なっていまの自分になっているという思いから、新しい感じも入れつつ、切なくてエモーショナルな少し懐かしいサウンドにしてもらいました。この曲は等身大じゃない自分の部分を外に向けて歌いたいという気持ちがあって、いちろーさんはそういう部分をすごく外向きというか前向きに表現してくれたと思います。いちろーさんのアレンジによって、子どもの頃憧れを持っていたもの自信を持って歌えるようになって、より外に向けて歌えるようになりました。
菅原 : いちろーくんとは、もう10年近くの知り合いなんですけど、この曲を聴いて勝手に「懐かしいな」と思いました。彼がこれまでやってきたキャリアと、これからやりたいことの延長線上に、Nakanoまるさんの楽曲がめちゃくちゃハマってると思います。僕との世界観の違いがヤバいから、いい意味で「このEP大丈夫なのかな?」って思いましたけど(笑)。
Nakanoまる : あはははは(笑)、そうですよね。
──タカユキ・カトーさんによる“Swimmer”はいかがですか。
Nakanoまる : この曲はいちばん最近できた曲でこのEPの包括的な楽曲になったんですけど。ほかの2曲とは違って、過去の自分を受け入れられて一体化できた等身大の自分の曲なので、あんまり味付けをせずに、塩だけで味付けしてくれたというか(笑)。曲ができて、まず頭にすぐ浮かんだのがずっと楽曲のアレンジをお願いしているカトーさんだったのでお願いしました。
菅原 : 僕はミツメと仲が良いんですけど、はじめてミツメと会ったのがカトーさんがやっていたバンド、ひらくドアの企画だったんですよ。そういうこともあって、今回レコーディングでカトーさんと再会できてうれしかったですし、彼の方法論とか音楽観を聴けたのは今後の参考になりました。“Swimmer”に関して言うと、カトーさんはNakanoまるさんとずっと一緒にやってきただけあってやり方が上手だなって思いましたし、なんかずるいなって思いました(笑)。
Nakanoまる : あははははは(笑)。
──この3曲でタイトルは「Yellow in Summer」。
Nakanoまる : 言い換えると、「私 in Summer」みたいな感じです。あの頃の自分と向き合っていまひとつになるというか。自分を理解してあげられることが、自分の自信のひとつだし、生きていく糧だなと思って。さっき菅原さんがおっしゃっていたみたいに、この3曲をEPにして大丈夫かなって思ったんですけど、単純に夏をコンセプトに、「夏=黄色」だと思ったし、自分が一番好きな色が黄色なので『Yellow in Summer』というタイトルにしました。
──では、最後にNakanoまるさん、菅原さん、それぞれがいま感じている音楽への思いを訊かせてください。
菅原 : やっぱり、ライヴができないのはさみしいし、音楽をずっと部屋の中にとどめておくのもちょっと元気がなくなっちゃうなって。いま、音楽をやってる人ってみんなムズムズしてると思うんですよ。僕たちは今回こうやって制作しましたけど、みんなすばらしい音楽をそれぞれの部屋で作っていると思うので、それが世の中にちゃんと出て、聴いてくれる人がいてっていう世界になればいいなって思います。やっぱり、音楽って聴いてもらうことが大事ですからね。とにかく聴いてもらいたいです。
Nakanoまる : 最初に、今回のEPは急ピッチで作ったって言ったんですけど、自分とみんなの歯車がすごく合ったので、本当にこの曲をリリースするタイミングだったんだなって思いました。ライヴができないのはムズムズもするんですけど、音楽を作り続けることはできると思うし、楽曲制作をこれからどんどんしていきたいです。それと、ライヴハウスに少人数のお客さんを入れて同時に配信もするという形はすごくいいなと思っていて。自分の音楽を好きな方だけじゃなくて、新しく知ってもらう機会にもなるので。これからは、ライヴをやるときは配信もセットでやりたいなと思ってます。そういう新しい発見もあったし、ハッピーに考えてこれからもずっと音楽を続けて行きたいと思います!

編集 : 鈴木雄希