「また1からやり直して始めますよ」──eastern youth、30周年巡業最終公演@渋谷TSUTAYA O-EAST

eastern youth、結成30周年を記念する全国ツアー『極東最前線/巡業 ~石の上にも三十年~』最終公演が2018年12月8日(土)、渋谷 TSUTAYA O-EASTにて行われた。11年ぶりとなる3曲入りシングル『時計台の鐘』もリリースしながら、約3ヶ月間にかけて全国各地13箇所を巡り巡ってたどり着いた14本目。圧倒的な熱量となったこの日の模様を、写真とともにお届けします。
シングル『時計台の鐘』リリース時の吉野寿(G、Vo)へのインタヴューはこちら!!
https://ototoy.jp/feature/20181114
11年ぶりとなる3曲入りシングル『時計台の鐘』ハイレゾにて好評配信中!
LIVE REPORT : eastern youth@渋谷TSUTAYA O-EAST
文 : 高木理太
写真 : 平川啓子
30周年、11年ぶりのシングル『時計台の鐘』もリリースされたばかりということで満員大入りとなったこの日の公演。30周年のツアー・ファイナルとはいえ、ステージに派手な装飾は無し。唯一あったとすれば、バスドラのヘッドに小さく書かれた「イースタンユース 30th」の文字ぐらいだろうか。この日の最初のMCでも「いつものことをいつも通り、一番一番自分たちの相撲を取るだけです」と語っていた吉野寿(Gt/Vo)だったが、普段、彼らがツアーを行う際はそのタイミングでリリースされたアルバムの楽曲を、自主企画〈極東最前線〉ではツアーやイベントではあまり演奏されない楽曲を中心に披露しているだけに、この日のセットリストからはバンドの30年の歩みを感じさせるような代表曲の数々と最新曲が惜しみなく披露された。
この日のライヴ、eastern youthのライヴ独特の張り詰めた緊張感はもちろんあったのだが、ツアーを経たことでのバンド全体の充足感、満員のオーディエンス…何が理由かは本人のみぞ知るところだが、吉野が演奏中に一番前の柵に足を掛けて観客を煽りに行ったり、MC中などでいつもより多く笑顔を見せたりと普段ではあまり見られない新鮮な景色が印象的だった。
村岡ゆかが加わって以降、ベースとしての存在感はもちろんだがコーラスとしての存在感をさらに感じたのも印象的で、加入後の楽曲はもちろん、今までの楽曲にも村岡によるコーラス・アレンジが加わっていた。アレンジが加わっていた楽曲の中でも演奏前に「自分の家のドアや数多のドアを開けて我々はここに集っている訳です。そうして人は出会っていくんです。言い換えるならドアを開けなければ誰にも出会わないんですよ。ドアを開けたやつ“だけ“が出会えるんです。それが大事なことです。どんどん開けましょうよ、その先に何があるかなんて恐れちゃダメですよ。」という吉野のMCから中盤に披露された「ドアを開ける俺」に個人的に一際胸を打たれた。
「矯正視力◯・六」演奏前のMCで、「今までやってきたことなんてどうでもいい、また1からやり直して始めますよ」と吉野は語っていた。確かにまた1から何かが始まっていくような、そんなフレッシュな空気に満ちたツアー・ファイナルだったように思う。そんな「強くてニュー・ゲーム」状態のeastern youth、今が間違いなく最高だ。ダブル・アンコールで最後に演奏された「踵鳴る」の歌詞そのまま、ここから更に先は歩く踵がそれを知っているに違いない。
〈SETLIST〉
01. ソンゲントジユウ
02. 夜明けの歌
03. 町の底
04. 沸点36℃
05. 循環バス
06. 町はふるさと
07. 月影
08. ドアを開ける俺
09. 地下室の喧騒
10. 男子畢生危機一髪
11. 青すぎる空
12. 矯正視力◯・六
13. 時計台の鐘
14. いずこへ
15. 雨曝しなら濡れるがいいさ
16. 夏の日の午後
17. 砂塵の彼方へ
encore
18. テレビ塔
w.encore
19. 踵鳴る











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LIVE SCHEDULE
極東最前線 〜ヤサホーヤ渋谷〜
2018年4月20日(土)@渋谷クラブクアトロ
開場 17:00 開演 18:00
前売 ¥4,000(ドリンク代別)
出演 eastern youth / うつみようこ
PROFILE
easten youth
吉野寿 : エレキギター、ボイス
村岡ゆか : ベースギター
田森篤哉 : ドラムス
1988年 札幌にて、吉野寿、田森篤哉、三橋徹により結成
1991年 バンド上京に伴い三橋脱退
1992年 二宮友和加入
2015年 二宮脱退
2015年 村岡ゆか加入
何がなにやら暗中模索で今日も迷走中
公式HP http://hadashino-ongakusha.jp/