祝! メジャー・デビュー! BRADIOが日本中のファンキー・パーティ・ピープルを虜にする!

いま日本で1番ソウルフルでファンクなロック・バンドといえば…… そう、BRADIO! 今年の夏には〈ROCK IN JAPAN FES〉をはじめ、〈SUMMER SONIC〉、〈SWEET LOVE SHOWER〉など数多くのフェスに出演、さらに4月に行われた中野サンプラザワンマン公演をソールドアウトさせるなどその勢いはとどまることを知らない! そして〈WARNER MUSIC JAPAN INC.〉よりメジャー・デビューを果たし、その勢いはさらに加速するばかり。メジャー1作目となる今作『LA PA PARADISE』は、桑田佳祐や、玉置浩二、布袋寅泰を手掛けた藤井丈司をプロデューサーに起用し、BRADIOの力を最大まで引き出した作品となっている。OTOTOYでは今作の配信開始とともに、メンバー4人へのインタヴューを掲載。メジャー・デビューを果たした、いまの彼らに迫った。
祝! メジャー・デビュー! 初シングルをハイレゾ配信開始
BRADIO / LA PA PARADISE(24bit/96kHz)
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC
>>>ハイレゾとは?
【配信価格】
アルバムまとめ購入のみ 1,160円(税込)
【収録曲】
1. LA PA PARADISE
2. Baddest
3. LA PA PARADISE (Hidden AFRO ver.)
4. Baddest (Hidden AFRO ver.)
INTERVIEW : BRADIO

BRADIOが4月30日(日)、中野サンプラザでWARNER MUSIC JAPANからのメジャー・デビューを発表した際に感じた「あ、そういえばインディーズで活動していたんだったっけ!?」という、良い意味での違和感は、そのままバンドの魅力を物語っていたと思う。ゴージャスな舞台に見劣りしない卓越した演奏力、派手なファッション、すべてが既にメジャー級だった彼ら。日本のバンド・シーンの中で、現在ここまで音楽のパワーでエンターテイメントできる4人組はいないだろう。1stシングル『LA PA PARADISE』の冒頭、ゾクっとするような真行寺貴秋による渾身のファルセット・ヴォーカルで、ついにBRADIOはメジャーの頂点へと続く扉を開けた。
インタヴュー&文 : 岡本貴之
写真 : 大橋祐希
メジャー・シーンの中でもすごく夢があるような活躍を

──メジャー・デビューを発表した際に、「BRADIOってメジャーじゃなかったんだ!?」という声をネット上で結構見かけたんですよ。ご自分たちではメジャー・デビューについてどう受け止めているんでしょうか。
真行寺貴秋(以下、真行寺) : それくらい、世間的に「BRADIO」と「メジャー」っていう差がないのかなって。僕らのチームも一丸となって進んできたんで、そういうファイトがファンの人たちにも伝わったと思いますし、メジャー・デビューは1つの目標ではあったので、純粋に嬉しいですし、1つの節目として応援してくれている人たちに「メジャー・デビューできたよ、1つ成し遂げたよ」っていう報告ができたことはすごくよかったなと。
酒井亮輔(以下、酒井) : 結構驚いたっていう声もいただいたんですけど、貴秋が言ったようにチームで頑張れていたというのもありますし、あとテレビ番組で1回間違えて「メジャー・デビュー!」ってなってたことがあって(笑)。
──えっ? それは結構前に?
酒井 : 全然インディーズだったんですけど(笑)、「メジャー・デビュー」ってテロップが出ていたことがあったんですよ。(メジャーじゃなかったんだ、という声は)そういうこともあるのかなって。でもそれ以上にスタッフが頑張ってくれて、見せ方を派手に派手にやってくれたから、“メジャー感”というのはインディーズの頃から出せてたのかなって、メジャーになってからすごく思いました。メジャーに行っても、核の部分は変わらないように協力してくれているので、これからも変わらず派手にやっていけたらなと思ってます。
大山聡一(以下、大山) : 僕らは世代的に、若い頃はメジャー・シーンしかない時代があって、その後インディーズ・シーンが出てきた時代も過ごして、それが飽和していくという日本の音楽シーンを生きてきたというか。ただ「いまはそうらしいよ」みたいな、全部自分として体験したことじゃなかったので。
なので、これまでの自分のバンド活動を通して、インディーズ・シーンで自分たちのスタイルを作ってきて、メジャーに行くっていう動きが経験できることに対してはすごく期待していますね。メジャー・シーンの中でもすごく夢があるような活躍をこれからしていきたいです。
田邊有希(以下、田邊) : BRADIOをはじめて、チームのメンバーが揃っていくにつれて、見え方とかプロモーションをしてもらったりとか表向きだけじゃなくて、中身とか振る舞いを含めてメジャーに引けを取らないような活動をしていこう、というのが1つのコンセプトになっていたんです。そこから1歩ずつ進んで行って、インディーズで中野サンプラザをソールドすることができました。
これは僕の考えなんですけど、インディーズで底上げをしておけばしておくほど、メジャーに行っても最初の土台が上がってるから、きっと違う視野でみることができるんじゃないかって思いながらやってきたので、また新たに勝負できるフィールドに立てることは身が引き締まる思いですね。
70年代の音楽に感じたよさを自分たちもやってみたい
──1stシングル『LA PA PARADISE』はタイトル通りの派手な楽曲ですよね。はじめて藤井丈司さんをプロデューサーに迎えて制作されたそうですけど、どうでしたか?
大山 : ひと言で言うと、楽しかったですね(笑)。経歴で言うと大御所の方なので、最初は「どんな人なんだろう?」ってドキドキしてたんですけど、顔合わせでお会いしたときから、ものすごく空気感がファンキーな方だったので(笑)。「これはいいものがつくれそうだな」って。空気感がフィットする感じがあって、ソウル・ミュージック好きなところが貴秋とも共通していたりとか、好きな音楽のタイプも似ていたりして。こちらに構えさせないというか、僕らの中にスッと入ってきてくれるようなところがあって。すごくやりやすい形をつくっていただいて。
──冒頭のファルセット・ヴォーカルが強烈な「LA PA PARADISE」はどんなコンセプトでつくられた曲なんでしょう。
真行寺 : この曲はもともと8ビートではなくて結構跳ねた16の曲が元ネタだったんですけど、制作と同じタイミングくらいで、僕と亮輔でアース・ウインド&ファイアーのライヴを日本武道館に観に行く機会があって。そのときにライヴをはじめて観たんですけど、本当に楽しくて。会場の空気がすごくハッピーというか、僕らの知らない世界があって、それがすごくいいなって。
「音楽っていいな」って思える瞬間がこの曲を制作するタイミングと重なって、この曲を16じゃなくて8ビートにしたんです。難しいノリじゃなくて、自然にノレるようにできないものかなと。そこからいまのカタチに行きついたんです。そのときに、武道館公演が終わって、すごくよかったので、後日メンバー全員で静岡公演を改めて観に行ったんですよ。
要は1つのものをバンドで共有して、ものづくりに向かって行くプロセスというか気持ちがその時点でつくれたので、それが今回の「LA PA PARADISE」に大きく反映されてますね。俺と亮輔が観たことを「よかったよ」って話しただけじゃなくて、みんなで同じものを観ていて、全員同じところに感じるものがあったので。制作に対する向き合い方を同じところに持って行けたことがよかったなって。
──藤井さんもソウル・ミュージックに精通されている方だと思いますけど、「LA PA PARADISE」のアレンジはパートごとに藤井さんと細かく決めていった感じなんですか。
田邊 : そうですね。ドラムについても個人的にいろいろアドバイスをいただいていて。自分の中では1つ1つの積み重ねがいいグルーヴといいビートをつくっていくっていう考えがあったんですけど、藤井さんはもっと。4小節8小節のくくりで大きくとらえてビートを叩いた方がいいんじゃないかって言っていて。「昔の8ビートは大きい渦でまわっているから」って。それは目からウロコでしたね。答えを言ってくるのではなくて、ヒントをくれて自分で答えを導き出す助けをしてくれた感じでした。
酒井 : 基本的に藤井さんは、「コードをこうしたらどうか」とか「フレーズをこう」とかいいう話はまったくなくて、「こういう感じで、あとヨロシク!」っていうタイプの方だったんですよ。僕は逆にそうすると「ちくしょー、やったるわ!」っていう気持ちになるので、それはそれでいい感じでできたなって。僕だけじゃなくてみんなそうだと思うんですけど、そうやってプレイヤーの力を引き出す人だと思うし、広い視野を持っていて、本当のプロデューサーってこういう方なのかなっていうことは感じました。
大山 : 僕も藤井さんからギタリストとしてこうしろっていうことを言われた感じじゃなくて、一緒に曲をつくっていった感じです。BRADIOという存在に対してモチーフを持っていてくれて、「こういうブラスを入れようと思うんだけど、どう思う?」とか、そういう感じで一緒につくって行った感じなので、そういう意味で「LA PA PARADISE」は藤井さんなしではできなかった曲ですね。
みんなでアース・ウインド&ファイアーを観に行ったこともそうですけど、メンバーそれぞれが生きて行く中で見てきたもの、出会った人、感じた思いとかをシンプルに曲に詰めていくことが出来たと思いますし、このタイミングで自分たちの中でテーマとして重要だなって感じていることをサウンドにしていくことが、すごくいい方向で仕上がった感覚があります。
決して70年代のリバイバルをやりたいわけではなくて、そこで感じたよさを自分たちもやってみたいっていう、すごく素直な気持ちだと思うんです。「美味いラーメンを食ったから自分でも家でつくってみたい」っていう感じの(笑)。シンプルなビートの曲なんですけど、すごく中身の濃い、質量の大きい曲になったと思います。

──みんなでアース・ウインド&ファイアーを観に行った結果、歌詞にも〈宇宙のファンタジー〉が出てきたり。色んなオマージュがありますね。〈雨あがりの夜空の〜〉って出てきますけど、“あがり”をちゃんと平仮名で書いているので、さすがわかってるなと。
真行寺 : ははははは! ありがとうございます(笑)。以前、SAXの梅津(和時)さんと1度だけセッションでご一緒させていただいたことがあって。もともと清志郎さんもRC(サクセション)も知ってましたけど、(RC時代のホーン・セクションをはじめ清志郎と数多く共演した梅津さんとの)そのご縁でもう1回しっかり聴いてみようと思って。改めて聴いたら「この人、すごくソウルだな」ってハマっちゃって。
「LA PA PARADISE」をつくっていくなかで、仮歌の段階でオマージュ的な言葉を当てはめて歌っていたら藤井さんが反応して、「だったらもっと入れようよ」って。〈雨あがり〉の1フレーズも、最初はもうちょっと言い回しが違ったんですけど、「これ、RCになるんじゃないか?」っていう感じで字面も変えたりとか、偶然が重なってできた感じです。「その仮歌いいじゃん、なんで変えちゃうの?」っていうのが〈Like a virgin〉だったりとか。
──あ、これはピタッとハマってますけど、仮歌だったんですね。
真行寺 : そうなんです。仮歌のときもそれがハマったので、まんま使いました。そういうのが重なって、小沢健二さんとスチャダラパーさんの「今夜はブギー・バック」みたいな曲になったんじゃないかなって思ってます。
──久保田利伸さんも入っているという(「La la la love song」)。その繋がりかどうかはわからないですけど、カップリングのタイトルは「Baddest」。
真行寺 : ベスト盤でこのタイトルがありますからね(笑)。もともとはマイケル・ジャクソンの「Bad」から来ていて、「よすぎてやべえ」みたいなニュアンスの曲で、書いているうちにこれだったら最上級にしちゃえっていうことで「Baddest」に変えたんですよ。それがたまたま「LA PA PARADISE」と一緒になったのであんまり狙った意識はなくて。結構それは毎回言われるんで(笑)。確かに久保田さんだなって。
自分たちがいいと思っていることを言うのってすごく勇気がいる

──この曲って最初の何小節かはベースが入ってないですよね。
酒井 : 入ってないですね。この曲は元ネタを聡一がある程度つくってくれて、ベーシックは全部入ってたので、「おっ、ベースがなかなか入ってこねえ」って思ったんですけど、途中からブーンって入ってくるのですごくクールだなって思ったんですよね。「Baddest」はインストでも聴かせられたらいいなっていう理想を考えつつ、つくりました。楽器の格好良さを追求したというか。すごくクールでカッコイイ曲にできました。
大山 : 自分はギタリストなんですけど、ベースが好きなんですよね(笑)。トラックをつくるうえで、ドラムとベースのリズムのコアになるセクションがこのバンドのすごく大事なところだと思っていて。ベースってカッコイイんで、焦らして後から入ってくるみたいなネタを仕込みたいなっていうのが最初の発想で。ギターとピアノ、リズムから歌が入って、軽い曲なのかなっていうところに低音が入ってきて、一気にグルーヴが強くなるみたいな世界観を出来たらめちゃくちゃクールだなって。だからベースは最初出番ないけどゴメン、みたいな(笑)。
田邊 : 「LA PA PARADISE」は自分の中ではヴィンテージ・サウンドだったので、ある程度対比があった方がおもしろいと思って「Baddest」はシンプルでハイブリッドな音を目指しました。「LA PA PARADISE」はオマージュがある歌詞なので、時間っていうのがキーワードになってくるのかなと。1曲目と2曲目の間に音による時代のタイムラグが表現できたらおもしろいなって考えて、2曲目は機材も含めて煌びやかな音で録りましたね。この曲はライヴでやって行くにつれてどんどん成長していく曲だなと思っているので楽しみですね。
──2曲とも、10月11日(水)、〈LA PA PARADISE in マハラジャ六本木〉で初披露ということですが、マハラジャ六本木ですよ。こういう場所でレコ発イベントをやるってまさにBRADIOならではというか。
真行寺 : そう言っていただけるとうれしいですね。僕ら世代ではないし行ったことがないので。すごかったっていう伝説は聞いてますけど。リニューアルされているということなので、僕ら知らない世代が頂きに行こうかな、と。

──そしてメジャー・デビュー後、初のワンマン・ツアーとなる東名阪ZEPP ワンマンツアーが控えています。
真行寺 : これまでもBRADIOはいろんなアイデアを詰め込んでやってきたので、そこは崩さずに今回は今回で新しいテーマや仕掛けは考えます。それ以外で、もう1度音楽の本質というか、「音楽っていいよね、じゃあなんでいいんだろう?」みたいなものに迫れたらなっていう気持ちがあって。具体的には僕らのいままでの楽曲の1つ1つをいまの僕らの技術、メンタルで表現したらどうなるのかなって。
1曲1曲に、いまの僕らが曲を通してお客さんに伝えたいテーマを設定したら、この曲はいまどういう風になるのかっていう、1曲1曲、1音1音を見つめ直す機会が制作においていつもよりも取れたので。「こういうライヴになります」っていう感じではないんですけど、なんかこう、僕らの中で当時やっていたものとは違うものが生まれてくる感覚が、外に伝わっていったらいいなと思っていて。別に世間に文句とか、不平不満があるわけではないんですけど、文句を言ったりするのってすごく簡単だなって。反対に、自分たちがいいと思っていることを言うのってすごく勇気がいることだなって最近感じていて。そういったものを、ちゃんと「いいものはいい」って出せるプロセスを組んでステージに向かおうとしているので、きっと良いライヴになるだろうっていう気はしていますね。
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日常じゃないモノを感じるためのファンキー!!ーー音楽で、映像で、インタヴューで、エンターテイメントするBRADIOを聴け!!
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LIVE SCHEDULE
東名阪ZEPP ワンマン・ツアー〈LA☆PA!PA!PA! PARADISE TOUR 2017〉
2017年10月27日(金)@Zepp Nagoya
2017年10月28日(土)@Zepp Osaka Bayside
2017年11月12日(日)@Zepp Tokyo
各日 前売り ¥4,000 / 当日 ¥4,500 (※ドリンク代別)
全会場オール・スタンディング
PROFILE
BRADIO
〜Break the Rule And Do Image On〜
日常の世界(Rule)に、素敵な時間・空間のイメージを加え(Do Image On)、良き変化(Break)を。「日常に彩りを加えるエンターテインメント」をコンセプトに結成された4人組ロック・バンド。
2013年10月に1st mini album『DIAMOND POPS』でCDを全国リリース。2014年夏にはT.M.Revolution西川貴教主催〈イナズマロックフェス2014〉に出演。その後各地のサーキット・イベントにも勢力的に活動を広げる。2015年1月期アニメ『デス・パレード』オープニング・テーマ、10月期アニメ『Peeping Life TVシーズン1 ??』オープニング・テーマ、さらに“京都きもの友禅”全国CMのイメージ・ソングのタイアップの数々を担当。2015年夏には国内邦楽最大級フェスティバル〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015〉に初出場にしてステージのトリを努め、〈COUNTDOWN JAPAN 15 / 16〉では年明けのステージで会場を大いに沸かす。
2016年には夏フェスに数十カ所に出演。そして7都市で10回のワンマン・ライヴを開催。年末にはキャリア最大規模のZepp DiverCity満員御礼のライヴで注目度を増す。〈COUNTDOWN JAPAN 16/17〉では2年連続大晦日に出演。2017年1月 週刊漫画ゴラク連載中の人気漫画「ミナミの帝王」を実写化したドラマ『新・ミナミの帝王』主題歌を担当。初のドラマ書き下ろしを担当。
楽曲ごとに異なるサウンドを鳴らすドラムンベースを軸に、さらに熱唱&ファルセットを使い分ける個性の強さが魅力のヴォーカリスト真行寺の歌声で見に来たFUNKY PARTY PEOPLEを虜にするエンターテイナー集団BRADIO。