2014/11/19 15:42

Rie fu、"超"最高音質11.2MHzで配信スタート!!――自身の個展で開いた新作『 I 』リリース・パーティーをレポート

先月の終わりには10周年を迎えるRie fuのニュー・アルバム『 I 』をハイレゾにて先行配信&彼女のインタヴューをお届けしましたが、『 I 』のリリース日である先週11月12日にはさらなる彼女の音源を配信開始しました。

iFI Audioのサポートのもと、オーディオ雑誌『Net Audio Vol.16』企画にて現在録音 / 再生が可能な最高スペックとされる、文字通りの"超"最高音質DSD 11.2MHzで音源制作に挑んだRie fu。そこで制作された「so-re-da-ke」が登場です。しかもアルバムとは異なり全編を英詞で歌い上げています。この音源の聴き方をご紹介するとともに、先日11月15日に開催された『 I 』リリース・パーティーの模様をお届けします。

Rie fu / so-re-da-ke(11.2MHz dsd + mp3)
【Track List】
01. so-re-da-ke

【配信価格】
11.2MHz dsd + mp3 : 単曲 200円(税込)
※11.2MHz版に収録されているDSD音源は、DSDIFF(.dff)のフォーマットです。
【DSD 11.2MHzの再生方法】

DSD 11.2MHzの音源は、以下の対応USB DAC / 再生ソフトを組み合わせることで簡単に再生することができます。

【簡単再生ガイド】
1. OTOTOYから音源をダウンロード
2. お使いのPCもしくはiPhoneと11.2MHz対応のUSB DACを接続
3. 接続したUSB DACのドライバを再生ソフト上で選択
4. 再生ソフトから11.2MHzの音源を開く
※3は再生ソフトごとに設定の方法が多少異なります。詳しくはそれぞれのソフトウェアの使用方法をご参照ください。
【USB DAC】
DSD 11.2MHzのネイティヴ再生に対応したUSB DAC

・iFI-Audio「micro iDSD」

デュアルコア・バーブラウン・チップセットを搭載し、PCMは768kHz、DSDは24.6MHzまでのトゥルー・ネイティヴ再生を実現したUSB DAC。8V/4000mWの高出力を誇るターボ・ヘッドアンプを備え、どんなヘッドフォンでも単体で鳴らしてしまうパワーを持つ。また、X-BASS、3Dホログラフィックといったスイッチにより、好みに合わせて音をコントロールすることが可能。コンシューマ・モデルとは思えない圧倒的なスペックを凝縮した1台。

>>iFI-Audio「micro iDSD」の詳細
※WindowsでのASIO方式に限定されるものの、nano iDSDでも11.2MHzの再生が可能です。
【再生ソフト】
Windows
foobar2000 (ASIO方式)[無償]
HQ Player ver.3 (ASIO方式)[18,000円前後、為替相場により変動]
JRiver Media Center 19 (ASIO方式)[$49.98]

MAC OS
Audirvana Plus (DoP方式、ver.2.0.1で11.2MHzの再生に対応)[$74]

iOS (iPhone / iPadなど)
Hibiki (DoP方式)[500円]
ONKYO HF Player (PCM変換)[DSD再生には1,000円の「HDプレーヤーパック」が必要]

ニュー・アルバムはInside(内面を物語る)をコンセプトにした『 I 』

Rie fu / I
【Track List】
01. STATIC / 02. 幼き森 / 03. Let it Curl / 04. so-re-da-ke / 05. Butterfly / 06. 1962 / 07. 理想の男性の条件 / 08. Singapore / 09. I Met You / 10. Bedtime Story

【配信価格】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz) : 単曲 200円 / アルバム 2,000円(各税込)
【アルバム購入特典】
・配信限定歌詞ブックレット / 全曲解説イラスト

LIVE REPORT : 『 I 』リリース・パーティー

廃校になった中学校をそのままの形で、ギャラリー・スペースや、試写室、木工房、カフェ等の他、パブリック・スペースにイノベーションし、多種多様なプログラムを実施しているIID 世田谷ものづくり学校。画家としても活躍するRie fuが、そこで「工事現場百景展」という自らの個展を開催、最終日前日となる15日に個展内でニュー・アルバム『 I 』のリリース・パーティとなるアコースティック・ライヴを行った。

学校のなかへ入って廊下を進むと、白く長方形のスペースの壁に飾られた100枚の絵画。工事現場フェチのRie fuが描いた、世界中の様々な工事現場の100の場面が、工事現場などで見られる黄色と黒の縄紐に吊るされていた。すでに会場に集まっていた人々は、ドリンクを片手に絵画を鑑賞している。

その絵画をバックにセットされたキーボードとアコースティック・ギター、そしてマイク。私たち観客は、Rie fuの生演奏とRie fuの絵画とを両方眺められるという、なんとも贅沢な光景を目にする形で椅子に座った。まずキーボードの前に座ったRie fuは、新作『I』の1曲目である「STATIC」の弾き語りから始める。静かなはじまりから一転、とんでもないほどに美しすぎる声が伸びやかに広がっていくサビに会場は魅了され、全体の空気が変わる。そこからは1曲ごとにその制作過程や、思い出などを語りながら、キーボードとギターを何曲かづつ往復する形でゆっくりと進行していく。2曲目の「so-re-da-ke」は、シンプルだけど、深い愛情というテーマのもとに結婚を歌った曲であると紹介。「まあ、照れくさいですけどね~」と、ゆったりとした調子で言った彼女に、女性の観客が「かわいい~!」とたまらないように小さく悶えていた。確かに、あれは女の私からしても可愛らしくてたまらなかった。ああ、この人はいまとっても幸せな人生を送っている素敵な女性なんだなと、全員が思ったはずだ。Rie fuの魅力は自由な生き様と、一ミリも媚びてないのに溢れ出す愛。それがパフォーマンスにも表れている。

Rie fuが長年ファンであるストックホルム出身のシンガー、メイヤと、メイヤのプロデューサー、ダグラス・カーと共にしたスウェーデンでの出来事を楽しそうに話した後に披露したふたりとの共作、「Butterfly」。一際強い存在感を放つこの曲に続き、彼女の代表曲である「Life is like a Boat」を歌いあげる。この流れにはたまらず鳥肌が立った。「Life is like a Boat」からはしばらく「ツキアカリ」など初期の楽曲を続け、最後に再び『I』から「I Met You」を演奏。観客と一緒に歌う為に作ったのだと、最初にコールアンドレスポンスの練習を観客としてから、会場全体で「Never Give up!」と歌って本編を締めくくった。

アンコールの拍手に迎えられて戻ってきた彼女は「wait for me」を静かに歌い上げ、再びあたたかな拍手に包まれた。ライヴの興奮冷めやらぬまま、続けてサイン会が始まり、観客のほとんど(ほぼ100%)が長い列を作る。Rie fuはひとりずつ、ゆっくりと丁寧に対応していた。ライヴ中にも観客を気遣いながら進行したり、時折なんてことない顔をしながら冗談を言って笑わせてくれたり、「ただ音楽を楽しむ」ということ以上に、全員がRie fuと間近で触れ合うことができた素晴らしいリリース・パーティだった。アルバムのタイトル『I』――Inside(内面を物語ったもの)というコンセプトが表す通り、Rie fuの内面が詰まった素敵すぎる空間だった。癒されて、満たされた。(text by 楯彩佳)

『 I 』リリース・パーティー

開催日時
2014年11月15日(土)18:30 開場 / 19:00 開演
会場
IID 世田谷ものづくり学校

〈セットリスト〉
01. STATIC
02. so-re-da-ke
03. Let it Curl
04. Butterfly
05. Life is like a Boat
06. Tiny Tiny Melody
07. decay
08. ツキアカリ
09. ツキノウエ
10. Singapore
11. Bedtime Story
12. I Met You

En.
Wait For Me

Rie fu DISCOGRAPHY

Rie fu / Rie fu Sings th Carpenters

デビュー以来、その歌声をカーペンターズを彷彿させると評されることも多く、数多くのカーペンターズ・カヴァー・ライヴも行ってきたRie fuが、ファン待望のカーペンターズ・カヴァー・アルバムをリリース! アルバムのために書き下ろしたオリジナル曲や、Rie fu独自のアレンジを加えたカーペンターズ楽曲、また昨年sonodabandを迎えてビルボード東京で行われたライヴ音源も収録。OTOTOY限定の描きおろし壁紙や、歌詞カード付き。

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Rie fu / fu-diary -ALL SONGS & ART BOOK-

Rie fuが生活の流れの中にある「絵を描くこと、歌を作ること」の模様を、音楽だけでなくアートワークやテキストなど、様々な方法で表現していくマンスリー・ソング・ブック・プロジェクト「fu diary」。OTOTOYと連動し、2012年6月から11月までの6ヶ月間、毎月新曲を3曲と書き下ろしのアート / エッセイ・ブック(電子書籍)をお届けしていました。現在ももちろん購入可能!

※楽曲のみを購入したい方は左、アートブックとともに購入したい方は右のアルバムをご選択ください。

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Rie fu / DSD fu live recording

2012年12月にシブヤヒカリエにて開催した「OTOTOY DSD SHOP」にて行われた公開ライヴ・レコーディングを収めた本作。エンジニアは高橋健太郎、ギター1本での弾き語りから始まり終盤では観客との掛け合いをそのまま収録。会場に張りつめた独特の緊張感が、彼女のMCによって少しずつほぐれていく様をも聴くことができます。

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Rie fu & the fu / BIGGER PICTURE

音づくりに、zAk(fishmans、UA、BOREDOMS etc.)、ベースに鹿島達也(the pillows、ORIGINAL LOVE etc.)、ドラマー菅沼雄太(EGO-WRAPPIN' etc.)、ギターにコーヘー(delofamilia、ex. hoi festa)と、Rie fuが信頼をおく唯一無二のセンスを持つミュージシャンを迎え、シンプルかつ立体的な音を作り出しています。より強くしなやかになったRie fu。骨太なリズム隊と共に飄々と切り替わるカラフルな彼女の世界観をどうぞ。

LIVE SCHEDULE

sounds good with Rie fu vol.5
2014年11月19日(水)@山羊に、聞く?

歌いながら、楽しく正しい英語の発音を学ぼう!
音楽と美味しいお食事とともに届けする、楽しく気軽な英会話ライヴ。

PROFILE

Rie fu

シンガー・ソングライター / 油彩画家

日本語と英語がミックスされた歌詞、70年代の女性シンガー・ソングライターに影響を受けたスタンダードながら一風変わったユニークなメロディーと、カレン・カーペンターに影響を受けた歌声が特徴。幼少期をアメリカで過ごし、現地で賛美歌などに触れたことがきっかけで歌に興味を持ち始める。

2004年、デビューと同時にロンドンに渡り絵画を学ぶ。自身の作品制作と共に他アーティストとのコラボやCM音楽制作の他、定期的に個展を開く等、アートと音楽を繋げる活動を続けている。

2012年、(株)Rie fu設立。2014年にはシンガポールに移住し、国内外へと精力的に活動を広げている。アートの活動としては、ものづくりの過程が垣間みられる工事現場をテーマとした絵画を描く『工事現場フェチ画家』としても活動中。

>>Rie fu Official HP

[インタヴュー] Rie fu

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