
京都からあらわれた詩人choriの全国デビュー・アルバム
京都は西陣生まれ、宇治川のほとり観月橋在住の詩人、chori。スポークン・ワーズ、ヒップ・ホップから伝統芸能まで貪欲に吸収しながら、従来の詩の朗読とは確たる一線を画することばの絵筆が、ギター、コントラバス、ドラムスのつくりだすキャンバスのうえで踊る。「唯一無二」「独特な世界観」などといった紋切り型の形容詞では語りきれない、革命的な表現を日夜発信しつづけ、満を持して全国デビュー・アルバムをリリースする。OTOTOYでは、それを記念して、京都のライヴ・ハウスnanoの店長、土龍(もぐら)と対談を決行。なぜ、choriが詩を書き始めたのかから、土龍の目にchoriはどう写っていたのかまで、深く彼の内面に迫った!!
chori / 祝福のおわった夜に
1. 日々はうたかた / 2. バンドマン / 3. 世界観 / 4. ファンファーレ / 5. 地下鉄のかぜに吹かれて / 6. 祝福のおわった夜に / 7. ベイビーグッドラック
【配信形式】
wav / mp3
【価格】
wav : 単曲 130円 / アルバム 800円
mp3 : 単曲 100円 / アルバム 600円
chori×土龍(live house nano店長)
京都は西陣生まれ、宇治川のほとり観月橋在住の詩人、chori。なんと、千利休の末裔にして大正天皇のひ孫(!)。スポークン・ワーズ、ヒップ・ホップから伝統芸能まで貪欲に吸収しながら、従来の詩の朗読とは確たる一線を画することばの絵筆が、ギター、コントラバス、ドラムスのつくりだすキャンバスのうえで踊る。「唯一無二」「独特な世界観」などといった紋切り型の形容詞では語りきれない、革命的な表現を日夜発信しつづけ、満を持して全国デビュー・アルバムをwondergroundからリリースする。OTOTOYでは、それを記念して、彼をよく知る京都のキーパーソン、ライヴ・ハウスnanoの店長でありBOROFESTAを主催する土龍(もぐら)との対談を決行。対談と言えば聞こえが良いが、choriの辿った軌跡はあまりにも特異で、よく知る人間に伝えてもらわなければ、彼自身を理解するのは難しいと筆者は判断した、つまり土龍に助けを求めたわけだ。それほど、この詩人choriの内面は、巨大迷路のように入り組んでしまっている。さぁ、この詩人の頭の中を少しのぞいてみようじゃないか。
インタビュー & 文 : 飯田仁一郎
写真 : ハブ(夜色きかんしゃ)
「めちゃくちゃスカしてんなこいつ」って(笑)
ーーchoriと土龍君が出会ったのは、いつ頃のことですか?
chori : 中3の夏に「フライパンロックフェスティバル」っていうフェスに行った時、僕が一方的に土龍さんを目撃したんです。
土龍 : 西部講堂でやったやつや! CHAINS、キセル、ヒグラシ、JESUS FEVERとかが出ていて、その時にすごく酔っぱらっている俺を見たんやっけ(笑)?
chori : 大人って怖いなぁって思いながら見ていたんです(笑)。ちゃんと出会ったのは、LIVE HOUSE NANOでやった「乙女チックポエムナイト」の1回目かな。

ーーその時、土龍君はchoriにどのような印象を持ったの?
土龍 : 俺が知る頃には、既に詩人界隈の中で、choriの名前は知れ渡っていて、それがライヴ・ハウスの人間の耳にも入ってくるようになっていたんだよね。確か、「京都にこんなやつがおるらしいぞ」って誰かが騒いでいて。若くて詩を詠む、おもしろいやつがいるから、「乙女チックポエムナイト」に出てもらわなあかんのちゃう? って。
※乙女チックポエムナイト
SCRAPが主催する各自が自作の乙女チックポエムを朗読するイベント
ーーchoriを初めて見てどう思いました?
土龍 : まぁ、スカしたやつが来たなと(笑)。他の人はテキストを見ながら詩を詠むってスタイルの中で、choriは完全にパフォーマンスをしていた。トラックを流して、ヒップ・ホップをモチーフにした譜割りで詩を詠んでいくという。でもね、それが、すごいインパクトだった。「めちゃくちゃスカしてんなこいつ」って(笑)。
ーースカしてるって?
土龍 : とにかく、すごく格好つけてた。その日中、ずっとドヤ顔してるようなね。良し悪しよりも、ただその存在が鼻につく感じだったんですよ。その回の「乙女チックポエムナイト」で優勝しはった田中聡さんも、雰囲気がめちゃめちゃあったんですけど、choriはさらにすごい異質なものとして存在感を放っていて。アーティストらしい朴訥とした感じではなくて、「俺は洗練されてんぞ」って感じ。
ーーそもそもchoriが詩人になろうと思ったのはなぜなんですか?
chori : 中学生の頃から、人と違うことをしたいとか、目立ちたいっていう欲求があったんです。でも、スポーツができるわけでもないし、勉強ができるわけでもない。そういう子たちって、大まかに2つの道に分かれていくんですよ。面白いことを言えるやつになるか、バンドを組むか。でも僕は、そういうマジョリティに組み込まれるのがすごく嫌で、どうせなら「誰もやっていないようなことをやろう! 」と思って。詩とか文芸だったらお金もかからず今すぐにできるし、「これは詩だ! 」って言っちゃえば、詩だよなと思って。
土龍 : 突然詩人になろうと思ったの?
chori : はい。それまで、教科書以外で詩なんて詠むことはなかったですし。
土龍 : わけわからんなぁ。
chori : 教科書に載っている中原中也の写真を見て、「めっちゃイケメンやん」って感じで、モテそうな錯覚を覚えてしまったんですね。それまでは、交換ノートとか、ノートの角にコソコソとポエムを書いている人のイメージって、全般的に暗いというか、友達がいなさそうと思っていて。でも、ちゃんといいものを作って目立てば、めちゃくちゃ格好いいんじゃないかって。大した社会経験も恋愛経験もない中で、そこだけはやけにリアルだったんですよね。

ーーchoriが使っている言葉を見ると、もともと音楽方面に憧れを抱いていたんじゃないかと思うんですがどうでしょう?
chori : そうですね。世代的にはくるり、スーパーカー、ナンバーガールをドンピシャで通ったんですけど、そこに触れるようになったきっかけが『Wasteland』っていう、辻仁成さんと後藤繁雄さんが作った、ポエトリーから音楽、サブカルチャーまでを包括したような雑誌だったんです。文芸とかサブカルチャーよりの雑誌なのに、岸田繁さんが表紙だったりして。その雑誌を見て、初めて「格好いい大人」を感じたというか。漠然としたアイコンなんですけど、僕が思う格好いい不良の大人たちが載っていたんです。
ーー他にどんな人が載っていたんですか?
chori : そこで佐野元春を知ったり、リアルタイムだと甲本ヒロトとか七尾旅人にも触れて。僕の中の詩っていうものは、『現代詩手帖』とかに発表するだけではなくて、他のカルチャーとの架け橋だったんです。『Wasteland』をきっかけに新しい発想に触れたことにより、徐々に現場の方に思考が向いていったんです。そういうアイコンみたいな人たちに憧れを抱く一方で、日常生活を中心に西部講堂とか磔磔とかに行って、土龍さんみたいに変な大人に出会ったりとか。いわばメジャーじゃないけどちょっと年上の人たちがやってる音楽とか、そこに集まる若者たちの中に混ざったり、同時進行で色んな社会が窓を開けていったんです。
何者にもならずに人生が終わってしまう危機感がすごくあった
ーーなるほど。choriは、土龍君に出会う前は、何をしていたの?
chori : ライヴ・ハウスでソロで活動をしていて、オケを流しながら詩を詠むスタイルでやっていたんです。特にビジョンもなく、ただひたすらバイトをして、ライヴをしての繰り返しで、報われない時代を送りました。ただ、2005年~2006年に『詩学』っていう雑誌の最優秀新人賞を取ったりとか、MBSのドキュメンタリー番組でも取り上げられて。どちらかというと文化人、作家枠みたいな方で名前が出てきていたんです。この勢いに乗じて、詩人という人種が今までにやっていないことをやろうと思って、メインの戦場をライヴ・ハウスに移したんです。
ーー2005年~2006年以前の”報われない”時代っていうのは、ちょうどUSヒップ・ホップが若い人たちにどんどん広まっている頃じゃなかったっけ? 若い子に流行ってる音楽はラップだったのに、その中で詩人っていう立ち位置をとったのはどういう理由があるんでしょうか?
chori : 中学3年生から詩人を名乗って発表していたので、今さらラッパーとか、ミュージシャンになるのも違うかなって。あくまで5、6年、詩人だって言っているのであれば、そこで軸足を変えるんじゃなくて、色々な要素をそこに取り込んでいった方が、自分だけのアドバンテージが作りやすいかなと。新宿MARZの「SHINJUKU SPOKEN WORDS SLAM」とか、クラブ・イベント、日本語ラップのイベントに出たりとかしながら、常に肩書きは詩人として、ラップはせずに詩を詠むことをやっていました。
ーーなるほど。choriは詩人だけどスタイルはラップで、言葉を操りながらバンド・シーンとコミットしていきましたね。それはなぜですか?
chori : 高校の時の同級生で、「ULTIMATE MC BATTLE」っていうMC BATTLEのイベントで回しているDJもいるんですけど、僕がそっちにいかなかったのは、多分CDとかレコードで様々なジャンルを聴いて格好いいと思ったり、バンドとかヒップ・ホップとか、色々なシーンの現場にいたからだと思います。Coma-chiや降神とか、いろんな人を生で見ていたし、僕が初めてヒップ・ホップっぽいイベントを主催したときに呼んだのは、SUIKAとGEBOとタテタカコやったんです(笑)。わりとそういうことを普通に考えるくらい、距離が近くて。それは憧れとはまた違って、一人前の詩人のつもりで、それぞれのシーンに関わっていた気がするんです。彼らは先輩だし、まだ敵わないかもしれないけど、あくまでも追随するんじゃなくて肩を並べるために、自分は自分の"詩人"っていうスタイルを磨いてこうって情熱が作用したんです。

ーーchoriからは、強い野心を感じます。それは何故でしょう?
chori : 完全にその… ボンボンやったんで。それ意外の部分で何かを成し遂げないと、何者にもならずに人生が終わってしまう危機感がすごくあったんです。どこどこの息子のchoriじゃなくて、あくまで詩人のchoriってことで売ってかないといけないし、インパクトを残していかないといけない。ただのボンボンの火遊びだと思われてしまって、それで一生を終えるのは無念だと。それは原動力になっていますね。
ーーじゃあ、「乙女チックポエムナイト」で、土龍君にスカしたやつって思われたのは、ある意味OKなことだった?
chori : そうですね。ある意味(笑)。わりと意図的に突っ張っていた部分と、意図していなくて素で突っ張っていた部分と、両方混じっていたと思うんですけど。
ーーなるほど。例えば、アーティスト活動って周りがサポートしてくれたら、やりやすいじゃない? そういう点では、突っ張り続けていたら、相当やりにくかったんじゃないかなと思います。
chori : 当時は詩人の先輩たちが朗読の現場にいっぱいいたんです。大阪で今はNPOに主軸を置いている上田假奈代さんや、東京の「SHINJUKU SPOKEN WORDS」や「上野ポエトリカンジャム」といった詩のイベントを主催している、さいとういんこさんとか。本当に、周りの詩人全員が良くしてくれたと思います。
ーー若かったから詩人界隈の方も珍しく感じていたのでしょうね。
chori : 高校生どころか10代は、他に誰もいなかったですから。書いている人はネット上にはいっぱいいるけど、現場に出てきたりはしないですし。詩の朗読会なんて、ライヴと違って毎日どこにでもあるわけじゃないんですよ。地方で年に何回、東京とかでもせいぜい週末だけだったので。なるべくどこにでも行くようにしていました。
ーー現場に行って主に何をしていたの?
chori : 自分でコピーした手作りの詩集を100円で売ったり、デモテープを作って売ったり。自分はライヴをしてないのに、物を売りにいくっていう(笑)。そういうのを1、2年やっていると、その界隈では顔見知りみたいになるんです。で、「何かあるから出てよ」とか、「今度ライヴ見せてよ」とか声を掛けられるようになっていったんです。
ーーそうして知名度を高めていった結果、今のchoriに至ると。土龍君は、choriが知名度を高めていく間に、その印象は変わりましたか?

ーーnanoで成長していくchoriに関わるようになって、印象も変わっていったんですね。そして、choriはバンドとしても活動していくわけですよね?
土龍 : 俺はライヴ・ハウスの人間として見ていて、「ああ、こいつはバンドをやりたかったんやな」っていうのを、今はすごい感じています。
chori : 企画もののマンスリー・イベントに1回限りのバンドで出たんですけど、学芸会みたいな、ひどいライヴで。ブログ上で「きつかった」って書かれるくらい。そういうことを、自分の主催イベントでやっちゃうくらいやから(笑)。
大きな物語が終わってしまった今の時代に、僕らなりの小さな物語を共有できたら
ーー今回、バンドとして創り上げた作品の完成度の高さに驚きました。choriとしては、バンドとしてやることで、表現が今までよりできるようになったと思いますか。
chori : ソロでしかできないこともあれば、バンドでしかできないこともあるので、全ての表現をどちらかでカヴァーしようと思っていなくて。RPGのゲームでいったら、同じ効果の武器を2つ持っていて、相手によってそれを装備し直すみたいな感覚かな。
土龍 : choriのお客さんっていうのは、詩人 / 文化人としてのchoriに興味を持つ人と、バンドのchoriを好きになった人の2タイプがいて。そこに対して、アカペラでやるのか、トラックを使うのか、バンドでやるのかっていう武器を持っている。自分の魅力を見せれる方法をいくつか持っているって感じですね。
ーー確かに、多様な表現を持ち合わせていますよね。バンドでは、どういうところを見せていきたいですか?
chori : 一人で作っているわけじゃない部分の化学反応を楽しみたいし、フロアに提示したいと思っています。音楽っていうコンテクストの上で、ラップでもなく歌でもないものが、どういう風に映えるのか、まだ完全に把握したわけじゃなくて、楽しみながら掘っているところもあります。アカペラではできないようなこと、脈絡に頼る必要がない部分だとか、もっと言葉自体を音的に使えたりだとか。ソロでできないことではないけど、バンドでやることによって、より速効性が強まったりとか、振れ幅の強弱もつけられたりっていう。そういうアートフォーム面での多様性みたいなものは、バンドという形態において掘り下げていきたいし伝えていきたいことです。

ーーでは、バンドという形態の上では、言葉をどのように使いたいと思っている?
chori : 今年に入ってから自分の中で意識が変わったのは、「歌詞だ、これは! 」と思うようになったんです。詩人って言っているのと矛盾するように聞こえるかもしれないですけど、極端な話、これを届けたい人は、普段詩を読まない人だし、詩に興味なんかない人でいいんだって。だから詩としての良さとか、うまみとかを全部排除して書いている気がします。ワンフレーズだけでも耳に残らせるというか。詩集を見ているんじゃなくて、歌詞カードを見ている感じで作っています。自分が無理矢理『詩』をバンドにのっけてきたことの良くも悪くも限界が見えたのかも。
ーーchoriが考える「詩」と「詞」の違いは何でしょうか?
chori : 「詩」っていうのは構築美だと思っていて。全体を通しての調和であったり、逆に意図的な欠落であったり、行間であったり。文字に書かれたものと読むものでは若干ニュアンスは違うけど、そこをすごく大事にしたいんです。「詞」に関しては、極端にいえば歌われるためのものなんで、楽曲として耳に届いたときの良さや印象とかが前面に出ないといけないんです。そう思うと、文字で読むとへんなのに、すごい耳馴染みの良い譜割りだったりメロディーの乗っかりが正解だなって。
ーーなるほど。では、今回のアルバム『祝福のおわった夜に』全体を通して表現したかったものは?
chori : ラストの「ベイビーグッドラック」という曲が、去年の秋冬くらいから、僕らの中でのリード・トラックになったんです。今、僕らのバンドはダンス寄りなんですけど、フロアを踊らせる、広義の意味でのダンス・ミュージックをやりたいって思っているのに、「ベイビーグッドラック」って曲は異質なんですよ。BPMも遅いですし。実は今回、アルバムそれぞれの曲を、全く違うチャンネルから創り、最終的には「ベイビーグッドラック」に帰着してくようにしようと思ったんです。一言でいったら、「ベイビーグッドラック」を聞けっていうアルバムなんですよね(笑)。
土龍 : イベントが終わった後のめっちゃええチルアウトの空気ってあるやんか? このアルバムって、はなからそこを求めている感じがするんですよ。イベントが終わって、ハコから誰もいなくなったあとの「終わった。めっちゃ寂しいなぁ、でもめっちゃ楽しかったなぁ」っていう。「その曲かっこいい、めっちゃ踊れる! 」じゃなくて、その音が鳴り響いたあとのハコそのものの雰囲気というか。そういう感覚はすごい分かるから、共感を覚えました。
chori : バンドでこそ、やらなきゃいけないことだと思ったんですよ。ライヴ・ハウスにもクラブにも行ったことがない人には、伝わりづらい感覚だと思う。明け方までのオールナイトのイベントだろうが、普通の夜10時に終わるライヴだろうが、そういう場所にいる人だったら多分、感覚や空気みたいなものが共有できると思ったんですよ。この曲は、大きな物語が終わってしまった今の時代における、僕らなりの小さな物語を共有できたらという曲です。
ーーなるほど。それでは最後に、choriが音楽をする上で伝えたいことを教えていただけますか。
chori : 僕にとっては、このテーマを伝えたいとか、表現のテーマっていうのはないんです。ただ、単体ごとに物語のテーマを用意する形が強くて。結局、帰結してくるのって、自分自身の思想とか価値観、今までの人生や普段の発言の最小公倍数なのかなって感じがします。できれば時代の空気、世代の空気みたいなものは、常に周りに纏わせたいなと思っています。
ーー時代や世代の空気を身に纏っていきながら、持ち前の雰囲気も武器にしていくchori、そして、それを温かく見守る土龍君。これからも素晴らしいステージを作り上げていってください。
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LIVE SCHEDULE
chori 「祝福のおわった夜に」release tour"Re:祝福"
ジカンノミツド
2012年8月30日 (thu)@横浜 関内B.B.STREET
open 18:00 / start 19:00
出演 : chori(バンド出演)、CHATTER BOX、yaku、絵かきの手、DJ:ケンタウロス
2012年8月31日 (fri)@東京 阿佐ヶ谷Next Sunday
open 19:00 / start 19:30
出演 : chori(バンド出演)、Month of Sundays
詩人失格vol.4
2012年9月10日 (mon)@大阪 心斎橋パルチザン
open 19:30 / start 20:00
出演 : chori(ソロ出演)、小島基成
2012年9月17日 (mon)@新潟 上越EARTH
open / start TBA
adv / door TBA
出演 : chori(ソロ出演) and more
GOLDEN PIGS 2nd ANNIVERSARY「我欲フェス 2012 ~アコースティック編~」
2012年9月19日(wed)@新潟GOLDENPIGS
open 17:00 / start 17:30
出演 : chori(ソロ出演)、YKJ、安達扶友子、誠、三浦太郎、森本真伊子、katyusya 、チームやっし and more
「Re:祝福」tour final one man
2012年9月26日 (wed)@京都 二条nano
open 19:30 / start 20:00
出演 : chori(バンド出演)
PROFILE
chori(チョリ) 詩人
1984年、京都は西陣生まれ、宇治川のほとり観月橋在住。 中学時代から詩人を名乗り活動しはじめる。 従来の詩の朗読という概念から逸脱した共時性の強いライヴ・パフォーマンスは、一種ビート直系のスポークン・ワーズ。 散文から韻文、流行語から古語まで軽々と行き来することばの発信力は鮮烈な印象を残す。 第一回詩学最優秀新人賞(2005年)をはじめ、SHINJUKU SPOKEN WORDS SLAMチャンピオン・トーナメント・ベスト4(2004年、2010年) など執筆、パフォーマンス両面でさまざまな受賞歴をもつ。 また、詩以外においてもその活動は多彩をきわめ、狂言師・茂山童司とのユニットによるヨーロッパ公演(2008年/パリ、ローマ、フィレンツェ、ブレシア)、文芸誌「すばる」への短編小説の執筆、 ULTIMATE MC BATTLE2012大阪予選ベスト16、インスタレーション個展の開催、ファッション・ショー・モデル、舞台俳優など、ジャンルを飛び越えて活躍。 主な著書に詩集「chori」(青幻舎)、「にしむくさむらい―詩人choriの京都十二ヶ月―」(武田ランダムハウスジャパン)など。 これまでに4枚のCDアルバムと1枚のシングルをリリースしている。 全国紙、文芸誌、タウン誌のほか、バラエティ「京のプリンス」(CS京都)でのレギュラー、ドキュメンタリー番組「映像'06」(MBS)、「ドキュメント20min.」(NHK)で取り上げられるなどメディアへの露出多数。 また、教育機関でのワークショップや講演も積極的に行っている(同志社大学、同志社女子大学、京都造形芸術大学、京都精華大学、玉川大学など)。 現在はソロ、バンド編成でのパフォーマンスを併行して活動中。
chori(バンド編成)
「ひとりの詩人と賑やかな楽隊。京都からあらわれた平成のビートニクス」
support member
岡田康孝(contrabass/electric upright bass)
ムッティー(guitars/chorus)
濱崎カズキ(drums)
2010年7月、chori、岡田を中心に結成。同年11月、現メンバーとなり活動開始。 クリープハイプ、タカツキバンドとのツーマン(主催)をはじめ、Turntable Films、東京カランコロン、3markets(株)、ウラニーノ、里帰りといった全国各地の実力派バンドとの共演を重ね、2011年5月、1st single「夏の前日」(NNR-002)をリリース。 同年7月に「見放題2011」(共演:LOST IN TIME、セカイイチなど)に、10月には「borofesta'11」(共演:THE HIATUS、ZAZEN BOYSなど)に出演。 2012年1月、2nd single「短篇集」(NNR-003)をwonderground加藤組プロデュースによりリリース。 同年8月にはwondergroundから全国デビュー・アルバムとなる「祝福のおわった夜に」(WRCD-62)をリリース。 スポークン・ワーズ、ヒップホップから伝統芸能まで貪欲に吸収しながら、従来の詩の朗読とは確たる一線を画するchoriのことばの絵筆が、ギター、コントラバス、ドラムスのつくりだすキャンバスのうえで踊る。「唯一無二」「独特な世界観」などといった紋切り型の形容詞では語りきれない、革命的な表現を日夜発信しつづけている。