2009/12/12 00:00

VOL.10

毎年、北島三郎の特別公演を見に行く。今年は37名のサブ友と北島三郎を見に行った!

11月15日(日)、開演1時間前。ヨコチンレーベルの旗を持って博多座前に立つ。続々と集まるサブ友たち、みんなニコニコしとる。期待に鼻が膨らんどる! まずは記念撮影。1クラス分くらいあるなコレ(笑)。修学旅行みたいだ。

ヨコチン・マークの旗を掲げて、いざ博多座!

広々と、そして高級感のあるフロアには老若男女ならぬ老老男女がひしめく、あきらかに普段行ってるライブの現場と漂う匂いが違う(笑)。香水、ナフタリン、サロンパス、線香や加齢臭など・・・。いろんなもんが混ざった匂いにまずクラクラ〜っとする。物販コーナーにはサブちゃんTシャツ、サブちゃんジャンパー、サブちゃん湯呑み、サブちゃんまんじゅう、サブちゃん携帯ストラップやサブちゃんお守りなど・・・。サブちゃんグッズが飛ぶように売れている! 今年はサブちゃん携帯ストラップとサブちゃんTシャツを購入。

開演10分前、ヨコチン・サブ友御一行が指定席に着席。今年は3階席のかなりの座席をヨコチン軍団で埋めているので、年齢層がこの周辺だけ異様に若くて浮いている(笑)。

場内暗転、どん帳がスーッと上がり第1部の演劇「木曽恋しぐれ」開演!!

シーンごとに早変わりする舞台セットの見事さ!! 素晴らしい。親子愛、夫婦愛、そして徹底した勧善懲悪なストーリーが痛快。クライマックスは憎っくき敵役の権蔵一味とのチャンバラ・シーン! 因縁の対決だ。てっきり最後はサブちゃん扮する渡世人の信次郎と、悪いヤクザのボス権蔵との一騎打ちとおもいきや、脇役の政次にあっさりとサクッと殺される権蔵(笑)。あれはズッコケた。もう俺は3年目の観戦なので、この笑いあり涙ありの大衆演劇も慣れてきて安心して見れるぶん、いろんな細かいとこに目が行ってしまうのだが、初めて体験するみんなは、切なすぎる人情劇にすすり泣き! 子役の演技がいじらしくてたまらん! ラストは切ない親子の別れのシーン。拍手喝采!!!

第1部だけでも満腹だが本編はコレから!
35分の休憩をはさみ、さあ! いよいよ第2部「北島三郎、魂の歌を・・・」開演!!!!

どん帳がスーッと上がるとそこには電飾でピカピカ輝く歌謡ショーのセットが!!! フル・バンド・オーケストラ「サウンド・ビクトリー」の生演奏!!! きらびやかに舞妓20人が舞い踊る!!! そして「北」という文字の電飾で飾られた舞台中央のせり上がったステージでサブちゃんが大いに唄う!!!!!!! とにかく歌う! どんどん歌う!! 2番3番は歌わない! 1番だけどんどん歌う!! 今年大ヒット曲「兄弟仁義」や「函館のひと」も1番だけサクーッと歌う!! (しかも今年は「与作」歌わんかった! なんでや! )

数曲おきくらいにセットが変わっていくのも凄い! かなり抽象的で幾何学的なセットで、そのセンスがたまらん!! 「魂」の文字の巨大な電飾が上から降りてきて、紙吹雪が舞い散る中での「風雪ながれ旅」は圧巻の迫力! 生演奏も素晴らしかった。抑えのきいたドラム、弾かない時は踊るバイオリン、統制のとれたホーン・セクション、時に雄大、時に軽快、見事に溶け込む尺八! 曲のイン・アウトを完璧な間で仕切る指揮者! まさに「サウンド・ビクトリー」! サブちゃんご自慢のバンドだ。サブちゃんのトークもホントに素晴らしく、時には笑わせ、時には泣かせ、お客もいじりつつ、次の曲へと繋げる。絶対に噛んだりしない。プロだ! 何十年も舞台を踏んだプロはひと噛みもしないのだ!

一端、どん帳が下りてサブちゃんの衣装&舞台セット・チェンジ。ステージがスナックに変わる! 「スナックさぶ」で歌うサブ。デビュー前、サブちゃんもこんな下積み時代があったのだ。そしてまたセット・チェンジ。ここからイッキに興奮のクライマックスへ突入するのである!!!

「さあ今日も仕事ダア! 漁にでるぞー! 」
「オオーー! 」

そう! お待ちかね「北の漁場」である!! 壁のスクリーン一面には実写の大海原の映像が映し出され、一面スモークの海に浮かんだ巨大な漁船が波打つようにうねり動く!!! その船の先端に立ったサブちゃんが熱唱する名曲「北の漁場」!!! 漁船丸々一隻がステージ上で揺れ動く!!! ド迫力だ!!!! たった1曲の為に舟一隻!!!

拍手と感嘆のどよめきの中、いよいよコンサートはクライマックス!!

セット・チェンジの合間に舞台袖からダンサーがぞろぞろ登場し踊る! 今年はマイケル・ジャクソンを彷彿させる衣装と踊り、と思ったら

ムーーーーーン・ウォーーーーーーーーク!!!!!!!!!!!

まさかサブちゃんのショーで20人のムーン・ウォークがみれるとは(笑)! 特に3階席はやんややんやの盛り上がり!

和太鼓集団TAOの迫力ある太鼓が響き渡り、祭りの衣装を着たのダンサー達が踊りながらわんさか登場、ステージ上を埋め尽くすほどのダンサーがキラキラと舞い踊る!! そう! いよいよサブちゃん最強の大ヒット・ダンス・チューン「まつり」である!!!! どん帳が上がるとそこには、電飾でピッカピカに輝く波しぶきと、ピッカピカに輝く七福神が乗った巨大な宝船!!!! エビス様の上に着物姿のサブちゃんがチョコンと乗ってる!!!!!! さらにサブちゃんを乗せたエビス様がグイーンと客席まで伸びる!!! ステージ前方へとせり出し、右へ左へと移動する巨大宝船!!! 舞台中で踊りまくるダンサーや役者や演奏者、総勢なんと128人!!!! スモークが吹き上がる! ブシューッ!! ブシューッ!!! 紙テープの巨大クラッカーみたいなのがズバーーーン!!! と破裂する!!

「さぶちゃーん! 」歓声を上げながらペン・ライトを振りまくる俺達! みんな最高のエビス顔だ!!! サブちゃんはもはや8人目の七福神である。

「まつり」の大サビで、サブちゃんは歌詞を少し変えてこう歌った。「これが〜北島〜まつり〜〜だよ〜〜〜〜〜〜!!!」鳥肌がぶわーーーっと立った。(毎年ここで鳥肌立つ! )

惜しげもなく金をかけ、今年も最後は電飾祭りと化したサブちゃん全身全霊のトランス・パーティーは、128人のダンサー大乱舞と1500人の観客の拍手大喝采で幕を閉じた。

毎年サブちゃんは最後にこう挨拶する。
「この舞台、正直お金かかってますよ。しかしこの舞台を作ったのは私ではありません、お客様が払ってくれたお金でできた、お客様が作ってくれた舞台です! 私共全員、お客様におまんま食わせてもらってます! ごちそうさまでした〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! 」

この一言ですごい貢献した気分にさせられる。自分もこのステージの一部なんだと誇らしい気分になる。しかしなんだ終わった後のこの興奮!この多幸感! 毎年来てるけど、やっぱヤバい! この超絶なるトランス体験がたったの4000円で買えるのである。安い・・・タダ同然だよ。歌に芝居にトータル約4時間のボリュームを73歳のサブちゃんは昼の部、夜の部の2回! 毎日1ヶ月間ブッ通しで続けるのである。バケモンだ! 来年の福岡公演は9月らしいよ! 夏サブもいいな。次は最後、何に乗るのかな? 恐竜かな? UFOかな? もうすでに来年が待ち遠しい。

今、コレを読んで「行ってみたいな」と思った貴方! 来年こそサブろうよ!! マイケルやキヨシローを今見たいと思っても見れないように。サブちゃんは73歳、あと何年これを続けれるかわからんよ。あのパーティーを、生きてるうちに一度は見とけよ。

ヘイヘイホー!! (エイエイオー! っぽく)

PROFILE

ボギー。ダンス仕様のライブ・バンドとして高評価を得ているnontroppoのボーカル&ギター。ニュー・ウェイヴ、レゲエ、ダブ、ジャズ、プログレ、サンバ、トランス・ミュージック等あらゆる音楽的要素を内包したカラフルで不思議なサウンドに、無国籍なダンス・ビートが絡み、聴く者全てを狂喜の「祭」、もしくはありもしない架空のリゾート地へといざなうちょっぴり危険なトロピカル・アヴァン・ダンス・ミュージックを奏でる。

artist page https://ototoy.jp/them/index.php/ARTIST/1829

blog ”ボギーの悪趣味音楽作法” http://www3.to/yokotin/

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