2009/10/11 00:00

VOL.7

2009.8.29「ヨコチン・ロック・フェスティバル'09」 at VooDooLounge

今年のチンロックは全出演バンド“本気”度合いが凄まじいから。殺らなきゃ殺られる、そんなフェス。
定刻通り14:30開場と共にお客さんどんどん入ってくる。

チンロックの幕開けはもちろん「オオクボ-T」の開会宣言! これ以上無いくらいのどーでも良さげなロー・テンションで「チンロック〜みんな〜たのしんで〜」と小声で歌う公式テーマ・ソング(笑)。 今年も最高の幕開けだ!

さあ! 大事な大事な役回りトップ・バッター「2907831」。大牟田ナイトからの流れもあり、この日のプレッシャーの為に 10円ハゲをこしらえてしまったチカウラくん(笑)。そんな重圧を吹き飛ばすような演奏を見せた!

バトンは「百蚊」に渡される。
1曲目でいきなりギターの弦切る梶原嬢、代わりに俺のテレキャスを渡す。あとは最後までもの凄い加速度で疾走する、疾走が暴走に変わり、俺のテレキャスもぶんぶん振り回されとる(ハラハラ...)。しかし、演奏が破綻するような暴走の仕方はしない、きっとこの日の百蚊は、音の熱さと裏腹にそーとークールだったんだろう。そう言う状態のバンドは演奏のキレが違う!

バトンは「ポカムス」へ。
いつかVo藤田さんが「ヨコチン・マークを背にライブするのが夢だった」と言ってくれたことがある。レーベル冥利に尽きるよなあ。そんなポカムスはいつも最高のライブをしている。お客さんが少ない日も最高のテンションは変わらない。俺はそんなポカムスを見ながらいつも「こんなカッコイイのになんでみんな踊らないんだ! 」って思ってた。だからチンロックで大勢の人がポカムスで踊り騒いでる光景が嬉しかった!

バトンは「ファンク・ザ・インベーダーズ」へ。
活動歴は20年くらいか? 今回もっともベテランのバンドだろう。ド派手でドスケベなドファンク・ミュージックで盛り上げる! かつてJA-JAシーンという博多の濃いシーンがあった。普段なかなか共演することのない組み合わせが見れるのもチンロックの意義だと思ってる。

バトンは「クリトリック・リス」へ!!
ハゲで裸でパンツ一丁というキャラ、股間に仕込んだテルミンを「ふい〜ん」と鳴らす姿は完全にイロモノ的だが、下品な言葉を使っても美しく響く言葉のセンス、ダンス・トラックとしても秀逸なバック・トラックのセンスはズバ抜けとる! そして、クリトリック・リスの最大の魅力は実は「声」そのものかもしれない。あのなんとも言えない哀愁を帯びたしゃがれ声から発せられた瞬間、「ちんぽ」も叙情的に響く!!! ものすごいパワーで急速に会場は一体化しはじめた!!

バー・カウンター前に神出鬼没のパフォーマー「シルバーゲイシャ」登場。
全身銀色の巨人が硬直した状態で立ってるのはやはり異様だ。子供たちが恐る恐る近付くと急に動き出して子供泣いちゃったり(笑)。 こういう何だかわからないものがいる会場の雰囲気もチンロックの祭りを盛り上げてくれる。

生演奏でフロアに乱入「フーミン・ワンマンバンド」。
ギター弾きながらドラムセット背負って全身を駆使した演奏、しかも背中からはシャボン玉まで吹き出すというまさにワンマンバンド! そのまわりを子供(もちろんモンド)がハシャギ回る。二人がぐるぐる回りながら演奏してる光景はすげーほのぼのしてて、さっきまで裸のおっさん(クリトリック・リス)が汗ブッシュブシュで叫んでたフロアとは別世界のようだ(笑)。今回のチンロック唯一のほのぼの癒しタイムだった。

バトンは「似非浪漫」に!
ほのぼのから一気に殺伐!!! 福岡ではほぼ無名とも言える大阪からの刺客は一瞬でフロアを炎上させた! 大阪のバンドだけど、東京的でもあり、福岡的でもある、でもやっぱ異常なテンションとやりすぎ感は大阪的だなあと思う。あらゆる音楽をちゃんこ鍋にしたようなド変態な展開を確かな演奏力の上を行く気合いで暴走する!ステージから飛び出してくる! こりゃいいバンドだ! 笑える! しかし、こういう音楽を初めて聴いても即反応しダンスに変える福岡のオーディエンス達の感度もかなりのもんだと思う。イイね!

バトンは「安増裕章」へ。
安増のthe campsは最高のバンドだが、ボンゴの叩き語りも素晴らしい。ボンゴひとつでどこまで行けるか。どこまでさらけだせるか。そういう自分との勝負みたいなのを感じる。だから今回のチンロックにはボンゴ叩き語りで出て欲しかった。力任せにブッ叩くボンゴ、腕ちぎれそうなくらい激しい。痛さで顔が歪む、死にそうな表情で生きた言葉を吐き出す!! 「美しいものに、ぼくはなりたい」 美しかったぞ!安増!!

バトンは「ぼんくら峠」に。
出番前、楽屋に控えてるシゲさんと内村さんに声をかけにいった、内村さん、エサを1ヶ月くらい与えられてない虎みたいな顔してた。怖ええ!!! ぼんくら峠はいつも登場と共に空気を変える、この日もやはり...ライブはとにかく盛り上がった! アッと言う間にフロアはパンク!!! 俺の買ったばかりのメガネがフロアに吹っ飛んだ。

バトンは「uhnellys」へ。
何度もライブ見てるけど、今夜はいつもよりだいぶ速い!! クールじゃいられない! って感じだ。フロアはもうずっと踊りっぱなしだな(笑)。どのバンドも殺しにかかってるのが伝わってくる。

バトンは「オクムラユウスケ」に。
ユウスケからnontroppoへと続く兄弟対決である! この日のユウスケは凄かったな。言葉のキレが最高だった。爆笑に注ぐ爆笑。

「うわあああ! お兄ちゃんバリエロやん!! 」というバトンをしっかと受け取って「nontroppo」! 音楽もエロも一緒じゃ! 気持ちのええもんじゃ!! と今夜も大全開で調子いい演奏、まだ未完成の新曲もやった。「踊りだせ! ダセー踊りを! 」と連呼するこの曲、今年のチンロックに相応しいテーマだと思う。フロアは踊り狂う人! 人! 人! ライブは最高に気持ちイイ! 一生鳴らし続けたい! 心からそう思う。

TOP